ヤムチャ・レクイエム 
       〜最後の聖戦〜
 


【第28話】 死ね!天津飯!ゴテンクス様がやっつけてやる


ピッコロから要請を受け、天津飯狩りに出かけた悟天とトランクス。荒野一杯に広がる天津飯を見て吐き気をもよおしていた。
30分で一回分身する天津飯はいまや10万人を突破していた…。

「……うげーっ!なんだこりゃ……きもちわりーめんどくせー」

「いっぱいいるねー。トランクスくん。さーて、いっちょぶっとばすぞーっ!」
まるでゴキブリ退治をいいつけられたかのような二人。ある意味そうだが。
ふと二人は遠くにいるクリリンと18号を見つけた。悟天たちに気づいて近づいてくるクリリン。

「ようお前たちも呼ばれたんだな」

「そうだよ。ゲームしてたのにさ!」

「そういうなよ。悟空もピッコロもやられちまったみたいだし、さっさとケリつけてあいつらを生き返らせてあげなくちゃな」
もはやみんなの頭には「死んでしまってもドラゴンボールがあるからいいや」的な考えが蔓延しており、あんまり死を重くみていなかった。

「それより悟飯のやつはどうした?」

「兄ちゃんなら、でかけるときにちょうどビーデルさんが来ちゃってさ。一緒に何かやることがあるからって先に行けって言われたよ。『ボクは早いからすぐ終わる』とか言ってたけど」

「………あ……あいつこんなときに…」

「よーし!じゃあクリリンさんやっちゃおうぜ!」
トランクスが気功波を両手に作り出しながら言った。

「そ…そうだな!よし!行くか!」
クリリンも気円斬を作り出す。18号と悟天も攻撃を開始する。
最初は、クリリンたちの優勢だった。ウロウロとうごめく天津飯たちはクリリンたちの攻撃により次々と駆逐されていった。
…が、5000匹ほどの天津飯たちを倒したころ、天津飯たちはいっせいに攻撃に転じ始めた。今までは分身のために集中していたのだ。

「うがーーーっ!」

「うげーーっ!!」

一番弱いクリリンを集中攻撃する天津飯たち。100匹以上の天津飯がクリリンめがけて突撃してきた。ものの数秒でクリリンは肉片に変わった。半分ほどの天津飯は一緒に圧死したが。

「クリリーーン!よくも!!」
怒り狂った18号は何十発も気功波を群れに打ち続ける!3000匹は死んだだろうか。…が、数が多すぎる。
18号の背後に天津飯たちがまわりこんでいた。何かの構えをとっている。

「ひひひひっ!」

「くっ!でもお前の攻撃なんか効かないよっ!」

「うぇーーぃっひっひほーーーー!!(新気功砲)」

ザンッ!!ザンッ!!ザンッ!!

「くっ!!」
新気功砲をまともに浴びる18号。一瞬にして18号の服はきれいさっぱり吹き飛ばされた。全裸になってしまった18号は気を失い、地面へとそのまま落下してしまった。

「ひーーひっひっひひゃぁぁ!!」
途端に50匹ほどの天津飯たちが18号の落下地点へと群がり始めた。18号がその後どうされたかはわからない。

「ぅわぁぁ…クリリンさんも18号さんもやられちゃったぞ!」

「こりゃ気を抜けないね」
ビビる悟天たち。18号よりパワーは上とはいえ、そう離れてもいない。オチオチしていたら自分たちもやられてしまう可能性はあった。

「よーし!フュージョンだ!」

「うん!!」
フュージョンを使い、ゴテンクスへと変身する二人。さらに超サイヤ人に変身し、落ち着きを取り戻す。

『へっへ〜ん。このウジ虫どもがぁ!ゴテンクスさまがキサマらを閻魔さまのところへ送ってやるぜ!』
ゴテンクスはさらに気を高め、超サイヤ人3へと変身する。
その気にびびった天津飯たちはいっせいにゴテンクスへと向かっていく。

「うがぁぁぁぁぁぁぁーーーーっ!」

『連続死ね死ねミサイル!!!』

ズドドドドドドド……!!!

むちゃくちゃに気功波を連発し、天津飯たちを迎撃していくゴテンクス。なすすべもなく打ち倒されていく天津飯たち。荒野はまさに血の雨がふった。

『はぁっ!はぁっ!はぁっ!こ……これで……』
もうもうと立ち上る煙のむこうにはまだまだ無数の天津飯たちの姿があった!

『まだいるーーーっ!!』
ゴテンクスの気功波によっておよそ30000匹の天津飯が死んでいたが、まだまだ残り数は多い。多すぎる。
あまりにも数が多いので、戦いに参加しない天津飯たちは昼寝したり、ダベってたり、腕立て伏せしてたり、オ〇ニーしてたりと余裕綽々だった。

『あのヤロ〜ども〜…なめやがってーーっ!!』
そんな天津飯たちの様子にむかついてくるゴテンクス。無計画に超サイヤ人3になってしまったせいで超3状態でいられるのもあと数分しかない。

『よーし!!荒野一帯を一気にふっとばしてやるぞ!』
ゴテンクスは繰気弾みたいなエネルギー球を作り出す。

『激突ウルトラブウブウバレーボールだ!!ブウじゃないけど』

『そーれ!』
ポーンと軽くエネルギー球を投げ飛ばす。

『トース!!』
真上に高くそれを放り投げる。

『アターーック!!』
全力で油断している天津飯たちの群れに激しく気弾を撃ち飛ばした!
大爆発で一気に多数の天津飯が死ぬだろう。
…が、カッと一人の天津飯が目を見開いた。

「ウガガー(排球拳いくわよーーーーーーっ!!!)」
ぅおおおおおおーーーーっとその天津飯に応じていっせいに他の天津飯も咆哮した。

「ワンッ!!」
その天津飯は華麗に気弾をレシーブ!
「ツーッ!!」
それを別の天津飯が高くトス!!
「アターック!!」
また別の天津飯が上空のゴテンクスに向かって気弾を殴りつけた!!

『えーっ!うっそ〜〜〜ッ!!?』
あまりの俊敏な動きに見とれてゴテンクスははじき返された自分の気弾をまともに腹にくらって爆発し絶命した。
『ね…年季が違うよ〜〜〜……ぐふっ』


その頃、チャパ王は実家に帰るために砂漠でヒッチハイクしていた。



天津飯;現在82775人



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