ヤムチャ・レクイエム
〜最後の聖戦〜
【第15話】 新たなヘタレ
担架で運ばれていくフリーザ。それを見送るヤムチャ一味。
ヤムチャ「さて……こちらが四勝!…オレらの勝ちだな!」
一人黒星のヤムチャがはしゃいでいる。
ババ「ふぅ〜〜。おぬしらには負けたわい…」
餃子「さて、何を願おうかな♪」
ババ「いや……。だからワシは占いじゃぞ?」
ヤムチャ「うーん。しかしプーアルが見つかったからここには何の用もないんだがなぁ……」
界王神「じゃ…じゃあ何のためにわざわざ戦ったのです!?戦い損じゃないですかっ!」
天津飯「いや…それは……最初に言ったはずじゃ……」
ヤムチャ「そっ、そうだ!!プーアルをギタギタにしたやつをぶっとばすつもりだったんだ!プーアル!一体、誰にやられたんだ!?」
プーアル「アックマンです、ヤムチャさま!」
ヤムチャ「アックマン!?あいつか!あの悪魔みたいなヤツ!おのれぇぇアックマン!ぶっとばしてやっぞ!」
プーアル「ヤムチャさま、ファイトです!アクマイト光線にはくれぐれも気をつけてください!」
ヤムチャ「そ……そうだな!とりあえず、今日は帰ろうか!」
プーアル「………」
ババ「ところでおぬしら、どうするんじゃ?占いは…」
界王神「せっかくですから、何か占ってみましょうか」
ヤムチャ「そうは言っても……占うことなんか……今、必要なんのは一人でも多くの強い戦士だしなぁ……」
界王神「では、仲間になってくれる強い戦士がどこかにいないか占ってもらいましょうか!」
ヤムチャ「そうしよう」
そんなわけで、占いババの占いが始まる。
「ほーいほーいほーいのほいさっさ!」
水晶がぼんやり明るく光る。そこに映ったのはなぜか、この占いババの宮殿。
「ん?ワシの家じゃないか?」
シーンが変わり、続いて映ったのは顔をボコボコに腫らして寝ているジースの姿。
「ジース様!?」
ラディッツが驚きの声をあげる。
「なんじゃい。ジースかい…。まぁよいわ。契約も破棄したし。もってけ。もうあの顔じゃ愛せないしのう……」
占いババがぽつりとつぶやいた。しばらくして宮殿の奥からヨロヨロしながらジースがやってきた。
顔が腫れているからか、無理やり連れてこられたからか、契約が破棄されたか、ラディッツごときにやられたか、暗い顔をしているジース。
暗い顔といっても顔がパンパンに腫れているので表情すらわからないのだが。
ヤムチャ「お……おいホントに大丈夫なんだろうな?何だかんだいっても、フリーザの部下だろ?」
天津飯「まぁ。ヘタなことをすればただじゃすまないってことは本人も知ってるさ」
餃子「なんせフリーザを一撃で倒せる界王神がいるんだぞ?」
餃子が皮肉を言う。が、当の界王神は誉め言葉だと思ったらしい。
「ははは。まぁ界王神ですから。では皆さん、帰りますか」
こうして、ヤムチャ一味に新たなヘタレ戦士ジースが加わることになった。
決戦の日は近い。
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