ヤムチャ・レクイエム 
       〜最後の聖戦〜
 


【第9話】 ヤムチャは占いババの館に向かいました。


さてプーアルの居所を探るためにヤムチャは仲間を呼んで占いババの宮殿へと赴いた。

天津飯「修行中だってのに、わざわざ呼びやがって」

ヤムチャ「ま……まぁそういうなよ。修行の成果を発揮するチャンスでもあるだろ」

天津飯「…そうなのか?」

ヤムチャ「占いしてもらうためには5人の戦士を倒さなければならないんだ。1億ゼニー払うという手もあるが、そんな金はないからな」

天津飯「フン…。どうせザコだろ……」

ヤムチャと天津飯を先頭にズカズカと宮殿へ入っていく。怖いものがいないかとドキドキしながらそのあとを界王神とラディッツが続く。
やはり台詞のなくなった餃子が不機嫌そうについていく。宮殿の入り口で案内役のオバケが5人を迎え入れた。

ラディッツ「……なっ……!幽霊だぁぁッ!!!」

オバケ「へっへっへ。あなたたちも占いですね?」

ヤムチャ「ああ、そうだ。久しぶりだな」
オバケ「え?あなた、どこかでお会いしましたっけ?」

ヤムチャ「ああ…。ほら、孫悟空たちと来たときにさ。オレもほら透明人間とかと戦って勝ったんだぜ」

オバケ「えぇ……っと。悟空さんたちが来たのは覚えているのですが……」

ヤムチャ「ほら、あのとき、オレは緑色の胴着を着てて、髪も短かったかな…?あっ、この頬のキズはあのときなかったし……」

天津飯「もういいよ……ヤムチャ……」

餃子「何でそんな必死なんだよ…」

ヤムチャ「……だって……」
オバケを含めウンザリ気味の一同は、奥へと通された。
向こうから一人の小さな影が近づいてくる。

ヤムチャ「なっ……!?お……お前は……」

餃子「あれはっ……」

その小さい影はヤムチャに気づくと嬉しそうに飛び跳ねながら近づいてきた。そうプーアルだった。

ヤムチャ「どこ行ってたと思ったらここにいたのかぁっ!」

プーアル「ヤムチャさまを探しにずっとあちこち回っていたんですよ!!」

ヤムチャ「しかし……ボロボロじゃないかっ!」

プーアル「ここでヤムチャさまの居所をつかむために…」

ヤムチャ「戦ってたのか!!」

プーアル「はい……。四人までは倒したんですが、最後の一人にボロ負けしてしまい……。」

ヤムチャ「つよっ…!」

餃子「伊達に舞空術をマスターしていないね!」

天津飯「感動の再会はあとでゆっくりするんだな。じゃあ、プーアルは見つかったし帰るか」

ヤムチャ「バカを言うな。プーアルをここまでボコボコにしたやつをぶっとばさないと気がすまん」

天津飯「お……お前、本末転倒だな……」

餃子「いいじゃん。天さん。ちょっと運動していくのも……」

ラディッツ「お……おい大丈夫だろうな……」

界王神「強そうなのいないでしょうね」

ヤムチャ「………腐っても戦闘民族と神でしょ……?」

界王神「誰が腐っているんですか!いいでしょう!行きましょう!」
さて、ヤムチャたち5人はオバケに案内され広い闘技場へとやってきた。丸い水晶の上に座っている占いババがヤムチャたちを迎えた。

ヤムチャ「お久しぶりです。ババさま」

ババ「ほっほっほ。プーアルの主人じゃったな……えーっと……ク……クリ」

ヤムチャ「ヤムチャです」

ババ「そうじゃったっけ?まぁよい。何を占うか知らんが、いつかお前たちのようなツワモノが来るんじゃないかと思っておったぞい。」

ヤムチャ「……?……どういうことです?」

ババ「お前たちのように力をつけすぎてしまったヤツが来ると、もう戦いなんて無意味じゃないか。毎回、毎回、こっちの戦士を一方的にボコって占いだけしていく…なんてことじゃ、ワシはちっとも楽しくないからの」

ヤムチャ「……確かに。で、どうするんです?」

ババ「そういうわけでおぬしたちの特別の相手を用意したわい。地獄からわざわざ高い金で雇った戦士たちをな!ほっほっほ」

それを聞いて顔色の変わる一同。だがヤムチャ、ゆっくり言い返す。
ヤムチャ「なるほど。また例の予知というやつで今日、オレたちが来ることを予測していたのですね」

ババ「そういうことじゃ。いつものように楽しみのため、結果はまだ見ていないがな」

ヤムチャ「………。いいでしょう。やってやりますよ!」



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