ヤムチャ・レクイエム
〜最後の聖戦〜
【プロローグ】
「お前らァァァーッ!!黙って聞いてればいい気になりやがって!!」
カプセルコーポレーションの庭で行われていたバーベキューパーティでヤムチャはあらん限りの怒声をあげた。
ここでは毎回毎回、ヤムチャのヘタレ話がネタになる。酒の席とあって、クリリンにブルマ、悟空や果てにはウーロンまでヤムチャを小バカにしたようなことを冗談っぽく言うのである。
大人連中がそうであるから悟天やトランクスもヤムチャを尊敬しなくなった。
いつもはヘラヘラ笑っていたヤムチャだったが、今回は我慢の限界が来たようだ。
「ヤムチャったら、何マジになってんのよ!」
「必死だな!ヤムチャ!!」
「もう〜〜。冗談ッスよ〜〜。ヤムチャさん。マジにならないで」
仲間たちが口々にヤムチャを諌める。まるでヤムチャの方が悪いように…。
「ど…どいつもこいつもオレをバカにしやがって…!
今に見てろ…!ぜ……絶対……お前らに……」
「笑わせるな。貴様に何ができるっていうんだ?」
「ちょっと!ベジータ!油を注がないでよ!!」
「…何ができるか…お前らの身をもって教えてやる!絶対にな!!」
そう捨て台詞を吐くとヤムチャは舞空術で飛び上がるとそのまま闇夜に消えた。
「なんだぁ…ヤムチャのヤツしらけるなぁ…」
あっけらかんに言う悟空。隅で飲んでいたプーアルは慌てて飛び起きると主人を追いかけた。
「プーアルも大変な主人をもっちまったなぁ。」
クリリンがその様子を見て苦笑した。
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