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ヤムチャパ ~お留守対お留守!とびっきりのヘタレ対決~
第1話『お留守』
天下一武道会予選。チャパ王対ヤムチャという異例の組み合わせだ。
ヤムチャ「初戦はチャパ王か……。オレの修行の成果を見せるにはちょうどいい相手だぜ」
二人の名が呼ばれる。
チャパ王「ふん。若造か」
ヤムチャ「ふっ。なめてると痛い目みるぜ」
チャパ王「ほざけっ!」
チャパ王はヤムチャに突進。が,完全になめておりヤムチャに蹴りをくらってふっとんだ。冷静を装い,スックと立ち上がる。
チャパ王「や…やるではないか」
クリリン「本気になったぞ!」
チャパ王「八手拳!」
ヤムチャ「狼牙風風拳!」
ドガガガガガガガッガガガガガガガッ
悟空「す…すげぇ」
クリリン「え…?」
悟空「すげぇ足もとお留守どうしの戦いだ!」
チャパ王「やるな!」
ヤムチャ「お前の方こそな!新狼牙風風拳!」
チャパ王「おもしろい!八手拳!」
バキバキッ!ドガガガガガガ!
悟空「何で足ねらわねぇんだよ!お互い!」
クリリン「ヤムチャさん!足だ!足がガラアキだ!」
ヤムチャ・チャパ王「そうか!!」
ベキッ!二人が同時に蹴りを繰り出した!
ヤムチャの右ローキックはチャパ王の左足のすねに命中し,チャパ王の右ローキックはヤムチャの左足のすねに命中した。
ヤムチャ・チャパ王「~~~~~~!!!!」
悶絶する二人。が,やせ我慢して冷静に向き合い,同時に喋る。
ヤムチャ「あ…足もとがお留守になってたぜ……」
チャパ王「ふ…悪く思うな。足もとがお留守になってたものでな」
同時に喋ったのでお互い何を言ったのかわからず二人で「え?」と聞き返した。
バキバキッ!ドガガガガガガ!
ヤムチャとチャパ王お互いの足を蹴りまくっている。
悟空「どっちかしかできねぇのかぁ!こいつら!」
クリリン「ヤムチャさん!落ち着いて!もっと多彩に攻めて!」
ヤムチャ・チャパ王「それだ! ひゃぉっ!」
ヤムチャとチャパ王は同時に飛び蹴りをはなった!
スカッ…… お互いミスって,そのまま交差して着地。
見物人「!? なんだ? 今のは」
チャパ王「愚かな!ミスったな!」
ヤムチャ「バカめ!しくじりやがったぜ!」
第2話『フェイク』
再び向き合ってジリジリと詰め寄るヤムチャとチャパ王。
ヤムチャ・チャパ王(くっ…スキがない…)
悟空「なんてスキだらけなんだ」
クリリン「なぁ悟空。なんであの二人スキだらけなのに動かないんだ?」
悟空「オラにもわかんねぇ」
クリリン「はっくしょぃ!」
ビクゥッ!!!!クリリンのくしゃみでチャパ王が驚く。そのスキをヤムチャは見逃さなかった。
ヤムチャ「ほら。どうした。かかってこい」
でもスキだと理解していなかったらしい。
チャパ王「何を~!!この手の動きが見えるかなァッ-!? 奥の手,十六手拳!!!」
ババババッ!!!!八手拳の二倍の速度である十六手拳を披露する。
ヤムチャ(見えんッ!このオレの目にも!!)
クリリン「ヤムチャさん!14本はフェイクだ!!」
ヤムチャ「そうか!!本物は2本だけ!!サンキュー!クリリン!!」
チャパ王「なっ!?」
ヤムチャ「チャパ王よ…お前の敗因はたった一つ!それはお前さんの腕が2本しかなかったことだ!!いかに16本の腕に見せようと本物はたった2本のみ!そうとわかれば怖くないぜ!」
メリッ……!!ヤムチャの顔にチャパ王の拳がめりこんだ。
悟空「なんて低レベルな戦いなんだ……」
第3話『痛い』
ヤムチャ「くく……。そうか。いかに奴の腕が2本でも本物がどれかわからないと防げないわけか。考えたな」
チャパ王「さぁどうする?」
ヤムチャ「フッ簡単なことさ。本物をあてればいいだけだ」
チャパ王「ふっならばあててみるがいい。さぁ……どれが本物かな!!??」
ババババババババババッ!16本の腕に変化するチャパ王の手。
ヤムチャ「待て!考え中だ!」
チャパ王「遅いわ!!」
ヤムチャ「待てよ!本物は実体!つまり…本物の拳で殴られると痛いが,フェイクの拳で殴られても痛くはない!何だ!恐くないぞ!はっはっは!やぶれたりチャパ王!!」
チャパ王「なッなんだとぉ!?」
メキッ……チャパ王の拳が再びヤムチャの顔にめり込んだ。前よりも深く。
クリリン「なぁ悟空。ヤムチャさん基本的に何か勘違いしてないか?」
悟空「オラにはわかんねぇ」
第4話『二つ目』
ヤムチャ「ぐふっ…チャパ王よ。お前は確かに強い奴だ。だが…最後にはやはりオレが勝たせてもらう」
チャパ王「そういう台詞は十六手拳を見切ってから言ってみるがいい」
ヤムチャ「その必要はない」
ヤムチャはサラっと言った。
チャパ王「何を根拠に!!くらえ十六手拳!!!」
ダンッ!チャパ王の攻撃と同時にヤムチャは地を蹴った。そしてチャパ王の背後に降り立った。
ヤムチャ「これが十六手拳の弱点一つ目だ…。背後がお留守になること。いかに前方が鉄壁の防御であろうと後方の守備はお粗末だったな」
チャパ王「くっ!で…では二つ目は何だ!」
ヤムチャ「え?いや…今のしかないけど?」
クリリン「な…なんで今のウチに攻撃しないんだよ~…この人は…」
悟空「オラにもわかんねぇ」
チャパ王「バ…バカめ。もう同じ手はくわんぞ。お前の動きさえ読めれば背後になどまわれんで済む」
ヤムチャ「それもそうだな。じゃあ…どうしよ。」
クリリン「だからヤムチャさん!足だって!そいつが何たら拳やってるうちは足が絶対ガラアキになるから!」
ヤムチャ「そうかッ!でかしたぞ!クリリン!チャパ王!おしまいだな!」
チャパ王「それは既に対策済みだッ!八足拳!」
そういうとチャパ王は手は八つに,足も八つに分身を作り出した。
ヤムチャ「バカな……こ,これではどうすることも…」
クリリン「何か動きにくそう……」
ヤムチャはチャパ王に飛びかかるが簡単にはじき返されてしまった。
悟空「いや…ムリに飛びかからんでも…」
クリリン「あのぉヤムチャさん……。そいつ,その場所から動けないでしょ…。そんなことしてるだけでも体力を減らしますし…。近づかないだけでいいのでは……」
チャパ王・ヤムチャ「そ,そうか!!」
と,チャパ王はあっさりやめた。
ヤムチャ「ふっふっふ。どうした?もうやめるのか?ほれ。さっきのやつやってみろよ。これで完全にオレを倒すすべを失ったな」
自分がおされている立場なのになぜか余裕のヤムチャ。
第5話『アフロ』
チャパ王「こうなれば……我が奥義をみよ!ハァッ」
ッバババババババババババッ!!!!!
武舞台に現れる八つのアフロ影!
ヤムチャ「ゲェー!!??
チャパ王が増えたぁぁぁぁ!??? バカな!分身の術エキサイトアフロだとぉ!?」
チャパ王「いや,一度も言ってないぞ。そんな名前」
クリリン「お,落ち着いて!ヤムチャさん!ただの残像拳です!気配は増えてないでしょ!」
ヤムチャ「なーんだ。ビビッて損したぜ!お前の技はただの残像だ!!」
悟空「いや…ただの残像拳じゃねぇ。一つ一つの残像に緩急をつけて動きをだしている。今のヤムチャにはちょっときつい技だ。」
チャパ王「くくく。さーてどれが本物かな?」
ヤムチャ「うーん」
チャパ王「ワシにもわかりません」
ヤムチャ「いや,わかれよ」
クリリン「ぅわぁヤムチャさん混乱してるぞ。わかってると思うけど,ヤムチャさんだから一応アドバイスしておこう…ヤムチャさん!たぶん本体は1人だけ,7人は分身です!」
悟空「当たり前じゃないか!!」
ヤムチャ「いや…違うな…」
チャパ王「なッ!?ギクッ!」
ヤムチャ「分身1人,本物7人だァッ!」
チャパ王「……。ハァッ!」
8つの影はヤムチャをめがける。バキッ!ドカッ!見えない攻撃にたじろぐヤムチャ。
ヤムチャ「ぼげっ!へっ!メ…メンドいぜ。全部殴ればいいだけだ!オラぁ!オラァ!そこか!おらぁ!ぅらぁ!」
ブンッ!ブンッ!ヤムチャの拳は空しく宙を切る。そしてチャパ王のカウンター。ぶっとぶヤムチャ。
第6話『血』
チャパ王「そろそろあててみたらどうだ?残像ばかり攻撃しておらずに」
ヤムチャ「わざとだ!」
チャパ王「わざと!?」
考えもなしまた残像を攻撃するヤムチャ。無駄に体力を消耗し,またチャパ王の攻撃をくらいふっとばされた。
チャパ王「さぁて。次がラストチャンスだぞ!」
ヤムチャ「…はずれると?」
チャパ王「ティッシュペーパー」
ヤムチャ「ぅわぁ……」
チャパ王は勝利を確信してかいったん1人に戻る。ヤムチャ絶望の表情。が…
ヤムチャ(待てよ…。本物を本物だとわかればいいわけなんだから…本物に目印をつければいいだけなのではないか?…さすがオレ!)
そう言ってヤムチャは鼻から出ている血を指でこすりとり,チャパ王にとばした。チャパ王の服にこびりつく血。
チャパ王「何のマネだ?ささやかな抵抗をしたつもりか?潔く散れ!」
ヤムチャ「勝つのはオレだ!さぁ!来い!」
チャパ王「おもしろい!!!!」
ババババババババッ!チャパ王の八身術が披露される!八つの影がヤムチャに迫る!
ヤムチャ「バカめ!本物はわかっているぞ!本物は……!」
(( 血 の つ い た ヤ ツ ! !))
ヤムチャ「え……全部ついとるゥゥゥゥ!!!!???」
ドギャッ!
ヤムチャの顔にチャパ王の拳が(略)
悟空「ダメだな。ヤムチャの攻撃は全て読まれている。そしてチャパ王は八つの分身をつくりだして自分は常にヤムチャの死角にいる!」
チャパ王「はははははは!!!バカめ!そっちも分身だ!」
第7話『積み木』
ヤムチャ「くそー!」
クリリン「ヤムチャさん!ダメだ!ヤムチャさんから見えるチャパ王はすべて分身だ!」
ヤムチャ「なにっ!では…チャパ王本体はオレから見えるところにいない!!つまり,オレから見えるチャパ王はすべて分身ということだ!!!!」
チャパ王「!!!!」
クリリン「いや…それはオレが言…」
ヤムチャ「よし!んじゃ,心の目でみよっと」
ヤムチャはすっと目を閉じる。できっこないのに何かそうすれば強くなりそうな気がしたからだ。
悟空「狙い打ちだぞ!!」
チャパ王「愚か者めがッ!!!!これで終わりだ!」
スカッ…チャパ王の拳が空を切った。確実にヤムチャをしとめられた拳が。
チャパ王「残像だと……!?」
刹那,チャパ王の背後にヤムチャの気配が出現する!
チャパ王「いつの間に後ろに…!」
ヤムチャ「知るか!!」
チャパ王「知らないのか!?」
ヤムチャ「ふっ…。技におぼれたな。あんた,自分の技にだまされちゃあ世話ぁないぜ」
ブンッ!ヤムチャのパンチも空振りに終わる。いろいろ喋ってるうちに逃げられたのは言うまでもない。
ヤムチャ「あれ…?これも残像だったの~?くそー。もうヤケだ!手当たりしだい狼牙風風拳!!!」
と,文字通り手当たり次第分身に攻撃するヤムチャ。
クリリン「だからさっき言ったのに……」
バキッ。ドカッ。ヤムチャの攻撃が偶然にヒットする。
分身「バカめ!そっちはオリジナルの方だ!!!! あ……いいのか」
分身が消えていく。倒れているチャパ王本体を残して。
チャパ王「くっ…。まさか見抜くとは…。だが,お遊びはここまでだ!!!!」
ヤムチャ「遊んでいたのか…!」
チャパ王「ああ。まるで砂のお城を作るが如くな…」
ヤムチャ「なめられたものだ。じゃあオレは積み木しよっと」
チャパ王「すんなっつーの」
第8話『ウソ』
バキバキバキバキドカドカドカカカカッ
激しいパンチの応戦。凄まじいパンチの応酬。パンチ、パンチ、パンチ…
悟空「な……なんて不器用な奴らなんだ………」
クリリン「ヤムチャさん!さっきも言ったように蹴りとかと組み合わせて!」
ヤムチャ「それができたら苦労はねぇ!」
クリリン「できないの!?」
チャパ王「くっ,まともにぶつかってはらちがあかんな。では私は奥義を使わせてもらおう……」
ヤムチャ「何ッ!まだ何か隠しもっていたのか!」
チャパ王「これから放つ技はな……どんなに泣き叫んでも決して逃れることはできん。キサマがたとえ負けを認めようともその選択さえできぬほどの凄まじい攻撃を受けることになるからだ。
今までの攻撃が愛撫のようにすら感じられるほどの猛攻がキサマを八方から襲うのだ。
恐ろしさの想像はしにくいだろうが,くらえばわかる。これまでの技でやられなかったことをすぐに後悔することになるだろう」
ヤムチャ「なんで?」
チャパ王「聞いてろよ…」
チャパ王がゆっくり構えをとる。
チャパ王「私の究極5大奥義!7つの技の一つ…!……三十二手拳!!!」
クリリン「手数が多くなっただけ!」
またまた一方的にヤムチャがやられ出した。チャパ王の攻撃にまったくどうすることもできずにただ体力を削られていくのみだ。
チャパ王「くはっはっは!少しは反抗したらどうだ!?」
ヤムチャ「ブホッ!ブハッ!それができたらとっくにやっとるわ!ゴフッ!」
悟空「やべぇぞ!ヤムチャの口から緑色の液体がっ」
メタメタに殴られ続けるヤムチャ。…と急にチャパ王の手が止まる。
チャパ王「くっ!三十二手拳は10秒が限度か…!あまりにも消耗が激しすぎる!」
ヤムチャ「オレ知ってた」
チャパ王「知ってたのーッ!?」
ヤムチャ「うそ」
チャパ王「…………。」
だが,もうすでにヤムチャの顔はボコボコで,りりしい顔は見る影もなし。それでも強がるヤムチャ。
ヤムチャ「へへへへ。万策尽きたようだな。チャパ王さんよ」
第9話『いや』
チャパ王「フッ。まだ終わったワケではない。まだ私のスペシャル必殺技が残されている…!」
ヤムチャ「な……なんだと」
チャパ王「この技はな,およそ人類史が始まってから今に至るまでの膨大な人体に関する書物を読みあさり,さらに70年という長きに渡る豊富な人生経験と過酷な修行により生み出した人から5分くらいで教えてもらった血と汗と涙の結晶だ!!」
ヤムチャ「……!!」
チャパ王「おっと。すまん。大事なことを言い忘れていたよ。この技をまともに喰らえばいかにキサマとてあっという間に灰と化すぞ」
ヤムチャ「なにぃぃぃぃぃ!!!!」
クリリン「むちゃくちゃだ…!」
ヤムチャ「大事なことを言い忘れてただとォォォ!?」
チャパ王「そっちに驚くなよ」
チャパ王はくるっとヤムチャに背をむけゆっくり距離をおいた。今のうちに攻撃すればいいのに,なぜかチャパ王の背中を見たままゴクリと息を飲んだ。チャパ王は振り返りニヤリと笑う。
ヤムチャ(ど…どんな技がくるんだ…。)
チャパ王「ほのお!!!」
えらく簡単な必殺技の名前を口にすると,チャパ王は八手拳の構えをとった。八つの手から,炎が放出され,一瞬にしてヤムチャの周りを取り囲んだ!炎の環となって八方からヤムチャを襲う。
チャパ王「ふはははは!そのまま焼かれてしまえ! いやか?」
ヤムチャ「うん!!」
第10話『クソ』
炎の環がヤムチャにじょじょに迫る!あせるヤムチャ。
ヤムチャ「あっちちちぃぃぃ~~~ぅわーーん」
クリリン「ヤムチャさん!オシッコだ!オシッコで消すんだ!」
ヤムチャ「うまい具合に出るか!今したいのは大きい方なんだよ!」
クリリン「我慢してたの!?」
ヤムチャ「くそぉぉぉ~!!どうすればいい!」
悟空「ジャンプすればいいじゃん……ボソ」
チャパ王「バ…バカものぉ!言うなよぉ!だ,だまってれば勝てたのに!」
ヤムチャ「そっ,そうかッ!でかしたぞ!悟空!」
ダンッ!ヤムチャはリングを蹴り炎の環をまたいだ。バッ!そしてチャパ王の前に降り立つ。
クリリン「ほ…ホントウにあれだけの技なのか…あれは…」
ヤムチャ「いい技だったぜ。『ヤムチャゴールデンファイア』とでも名付けよう」
チャパ王「だから勝手に名付けるな!」
ヤムチャ「フッ。まぁしかし,あの程度の技でオレを倒そうとは笑止。もう,手はないのか?ん?」
チャパ王「くッ……」
クリリン「なぁ悟空?ヤムチャさんまったく優勢になってないのに何であんなに偉そうなんだ?」
悟空「オラ,クソしてくる」
第11話『飛翔』
ヤムチャ「ふっふっふ。ついにネタ切れか?」
チャパ王「だ…だまれッ」
ヤムチャ「どうやら図星のようだな。ではこのオレの奥の手で葬ってやろう」
チャパ王「く…。まだ何か隠し持っているのか…」
ヤムチャ「切り札は最後まで見せないもんなんだぜ!くらえ!新狼牙風風拳!」
クリリン「とっくに出したじゃないかぁぁぁ」
ヤムチャの技はチャパ王に完全に見切られているので,あっさりかわされ十六手拳でボコボコに殴り返された。
チャパ王「何かと思えば…。手がないのはキサマも同じだろうが!このヘタレちゃんがッ!」
ヤムチャ「うるせぇ!」
チャパ王「ヘタレちゃん!」
ヤムチャ「二回言うな!」
悟空「あー。クソいっぱいでてすっきりしたぞ。あれ?まだやってんのか?」
クリリン「悟空。ヤムチャさんも手がないみたいだぞ」
悟空「足がお留守で手もないんじゃどうしようもねぇなぁ」
クリリン「そのうえ頭も足りないんじゃなぁ」
悟空「ちげぇねぇ」
チャパ王「これだけは…これだけは使うまいと決めていたが…」
ヤムチャ「なにッ!まだ何かあるというのか!」
チャパ王「ふっふっふっふ…。………」
ヤムチャ「ま…まさか……」
チャパ王「そうだ。作者がネタ切れらしい」
ヤムチャ「じゃあ仕方ねぇな」
チャパ王「な!」
ヤムチャ「じゃあとりあえず待つか!!」
チャパ王「賛成!」
クリリン「なぁ悟空…あの二人なにしゃべってんだ?」
悟空「オラ、あの二人なぐりてぇ」
第12話『約束』
チャパ王「これだけは…これだけは使うまいと決めていたが…」
ヤムチャ「なにッ!まだ何かあるというのか!」
チャパ王「アムチャとやら…。私とここまで戦えた男にこの技を使うのはとてもためらいがたい,そこでキサマに二つの選択肢を示そう。どちらでも好きな方を選ぶがよいぞ」
ヤムチャ「え…。よし!」
チャパ王「今すぐ降参するか,私とこのまま戦って死ぬか…どっちだ?アムチャよ…」
ヤムチャ「うーん…どっちに…しよっかな~………」
クリリン「悩んでる!!!!」
ヤムチャ「……………………ってどっちもヤだわい!何で二つしかないんだよ!どうもおかしいと思ったら大事な選択肢が抜けてるだろ!」
チャパ王「おそっ…」
ヤムチャ「オレがキサマに勝つ…………それがオレの選択する未来だ!」
チャパ王「バカめ!そんな選択肢はない!!!!」
ヤムチャ「えぇ!?じゃ…じゃあ二人で仲良く暮らすというのはどうだぁぁぁぁ!!」
チャパ王「なるほど。考えてもみなかったな。なーんて言うかバカめ!!ならば……死ぬがよい!!アムチャ!」
ヤムチャ「何でそうなっちゃうの!? 選ばないって言っただろ!」
クリリン「名前間違えてるのに突っ込まない…」
チャパ王「むんむんむんむん……」
ヤムチャ「ん?こないならこっちから行かせてもらうぜ!!ハァッ!」
クリリン「ヤムチャさん!不用意すぎる!だいいちあんたには手がないじゃないかぁ」
ヤムチャ「狼牙風風拳!!!!」
チャパ王「時間よ!止まれ!!」
=時間が止まった=
・
・
・
・
ヤムチャ「なにぃぃぃ!」
クリリン「ぇえー!そんなことができるのか!」
メキッ!!初めてヤムチャの攻撃がチャパ王にまともにヒットした瞬間だった…。
チャパ王「お約束の……ネタか……」
バタンッ…
チャパ王は倒れた。
第12話『消滅』
チャパ王「はっはっはっは。どうするヤムチャよ!!」
ヤムチャ「く…くっそぉぉぉ!」
クリリン「あれ…?確か前話の最後でチャパ王,たおれなかったっけ?」
悟空「オラに聞くなよ」
クリリン「聞いてねぇだろ」
ヤムチャ「このままではキリがないぜ。あぁチャパ王。もうここらでやめにしないか?続きはまた今度ってことで」
審判「あの…それは困るんですけど」
ヤムチャ「いたのかよ!あんた!」
チャパ王「だそうだ。ならば…顔の勝負ではどうだ?男前の方が勝ちということで」
クリリン「な…なんで自信もってんの…!?っつーか誰がきめんだよ…」
ヤムチャ「軟弱者め。男なら最後まで拳で勝負だ!!」
クリリン「自分で言い出しといて……」
チャパ王「フフ。後悔するなよ。ならば次の攻撃で確実にしとめるだけだ。この技をくらったらいかにキサマといえど100%息絶えるぞっ!覚悟はいいな!!!」
ヤムチャ「おもしろい!こいッ!」
チャパ王「カァァァァッ!!!!」
チャパ王は何やら怪しげな構えをとった。異様な気配が武舞台に充満する。
チャパ王「触れただけで戦う気がなくなり降参してしまう最強の拳!八手淫拳!!!!くらえぇ!!」
ヤムチャ「な……なんだとぉぉぉぉ!?!?」
クリリン「そ…そんな便利な技…なぜいまごろ……」
ダァァンッッ…!!チャパ王が地を蹴る。ヤムチャに襲いかかる死の拳。
ヤムチャ「ど…どうすればいいッ!!どうすれば…どうすれば…ま…負ける!!オレが負ける!!!おしまいだ!!!何も手がない!!!!!」
グォォォォォ……!チャパ王の拳が迫る!!
ヤムチャ「かめはめ波」
ドンッ!!!
チャパ王「ぅ!?ギャァァァ・・・・・・……!!!!」
クリリン「へ!?」
ブシュゥゥゥ……。あとかたもなく消し飛んだチャパ王。ついに雌雄は決した。
ヤムチャ「あっけない相手だったぜ」
審判「ヤムチャ選手の勝利です」
クリリン「ぇぇ~~~~?」
第14話『ゲット』
チャパ王「ふっ。なかなかの技だったぞ。チャパ王フラッシュとでも名付けさせてもらう」
ヤムチャ「うむ。そのアイデア ゲット!」
クリリン「ゲットしてるし!ってか…え?……あれ…チャパ王,消滅しなかった?」
チャパ王はヤムチャに背をむけた。数歩,歩いてから歩みを止め,言う。
チャパ王「この恨み…決して忘れぬぞ。次の大会は必ず私が制してみせる。覚えておけ!」
ヤムチャ「何を?」
チャパ王「何って……」
ヤムチャ「大事なことか?」
クリリン「……」
チャパ王「また会うときを楽しみにしておるぞ!いや,楽しみにしてないかもな!そのときの私の気分次第だと思うぞ!」
クリリン「あいつ…何が言いたいんだ?」
チャパ王「そのときまでキサマもせいぜい楽しんでおくんだな!」
ヤムチャ「お前の言うことなんか聞くか!」
チャパ王「楽しむのイヤなの!?」
ヤムチャ「あーもうイヤイヤ。お前の顔なんて二度とみたくねぇ!」
チャパ王「嫌うなよ…」
ヤムチャ「泣くな!」
チャパ王「ヒック…………優勝しろよ」
ヤムチャ「ああ…」
チャパ王「……優勝だぞ!」
ヤムチャ「しつこいぞ!」
審判「あの~。二人ともさっさと降りてくれませんか?」
そして……
ヤ ム チ ャ 予 選 二 回 戦 敗 退
((完))
でもヤムラディに続きます。