ハンター・ヤムチャ
第4部
502 名前:ハンター・ヤムチャ[sage] 投稿日:03/08/30 19:45 ID:???
>>前回369
数ヶ月前、ゴクウの元にラディッツと名乗る男が現れ、ゴクウ一家を襲撃してきた。
地球屈指の戦士であるゴクウだが、
ラディッツの拳一撃で倒れ、ゴクウ一家は絶体絶命の危機に晒されてしまった。
だが、その場にいた息子のゴハンが突如怒り狂い
5歳にも満たない子供のゴハンが、ラディッツを追い払ったのだ。
ゴハンの中に凄まじい力があると確信したゴクウは
ピッコロにゴハンを鍛える様に頼んで、界王のいる元へと旅立って行った。
そしてここは、ピッコロとゴハンの修行場所
一般の人間なら、足も踏み入れない危険な獣が生息する地域でもある。
だが、辺りには山と木しかなく、修行をするにはうってつけの場所でもあった。
その危険な地域に生えている、
一際大きな木の下でピッコロとゴハンが寄り添う様に腰をかけていた。
だがゴハンの方はもう就寝時間らしく、ぐっすり眠っている。
時刻は午後8時を回っていたのだが、いくらゴクウの息子とは言え
まだ幼稚園に通う歳である、夜の8時といったら十分に眠い時間であった。
ピッコロの修行に手加減と言う物は存在しない。
ましてや、まだ年端もいかないゴハンの中に、父親をも上回る力が隠れている事を
見抜いていたピッコロは、徹底的にゴハンの修行を厳しくしていた。
それに少し後ろめたさを感じているのか
ピッコロは自分のマントを、寝ているゴハンにいつもかけていた。
503 名前:ハンター・ヤムチャ[sage] 投稿日:03/08/30 20:01
ID:???
こちらはヤムチャハウス
神様から貰った100個の写真を燃やし終えたヤムチャは
気分転換にと町へと出かける事にした。
「じゃあプーアル行ってくるわ」「道中お気をつけください、ヤムチャ様」
プーアルに出かけの挨拶をすませ、飛んでいくヤムチャ。
帰りにプーアルに何か買っていこうかなと思いながら
両腕を横に思いきり広げて、空に浮かんでいる雲めがけて向っていった。
指と指の間、服と体の間に空気が流れ込んでくるのを感じながら
ヤムチャはまだ速さが足りないなと微笑みながら呟くと、速度を加速させて行く
さながら、空を駆ける一筋の光だった。
だが、飛んでいるヤムチャを
ミサイルだと間違えたブリーフが迎撃ミサイルでヤムチャを撃墜。
ミサイルが直撃したヤムチャの体は縦に回転しながら空を舞っていった。
(今ここで俺が足に気を集中させればもしかしたら)
そう考えたヤムチャは足に気を集中させる、すると足が光だし光の残像が出来る
それは、回転をしているヤムチャに合わせて、空に綺麗な螺旋模様を作り上げた。
最後の気を使い果たし閻魔様の元へ全速前進、命より思いつきをとった男、ここに散る。
そのまま、人口200人足らずの小さい村のど真ん中に落ちて行くヤムチャ
ドーンと言う大きな音に驚いた村人達が、音の発信源らしき場所に行くと
地面に顔が全て埋まっている、首だけ男と、空から続いている光の軌跡を見つけた。
つづく
813 名前:ハンター・ヤムチャ[sage] 投稿日:03/09/02 07:37 ID:???
>>前回507
村人達に地面から掘り出され、なんとか助かったヤムチャ。
数時間後、ヤムチャは意識を取り戻すと、
村人達に礼を言い、また町へ向い飛んでいった。
しかし、しばらく飛んでいると違和感が襲ってきた。
「ここはーーどこだ?」ヤムチャは迷子になった。
ブリーフと側近達が先ほどのミサイル撃墜場面を映像で確認している
冷静に見てみると画面に映っているのはどう見ても人間
「これは、人間ですよねブリーフ王」
「わしの知り合いのヤムチャ君じゃな」
側近達のリーダーらしき男はその言葉を聞くと
ため息を一つたて、ブリーフに進言する。
「人間だと解ったならやる事はひとつですねブリーフ王」
「証拠隠滅じゃな?」「救助隊派遣です」
睨み合うブリーフと側近リーダー。
「ん?証拠隠滅」
急に自分の言葉を興味深そうに繰り返すブリーフ。何か思い出したらしい。
「そう言えば、この前わしが捨てておけと言ったビデオカメラはどうした?」
ブリーフからの意外な言葉に側近リーダーは何事かと思い、素直に答える。
「ちゃんと捨てておきましたけどそれがどうしました?」
「捨てる前に壊しておいたか?」
首を横に振る側近リーダー、それを見てブリーフは口を大きく開けて絶句する。
814 名前:ハンター・ヤムチャ[sage] 投稿日:03/09/02 07:38
ID:???
先ほどの村へ現在位置を聞きに戻ったヤムチャ。
村人から地図を貰うと、頭を下げて感謝の意を表す。
だがその時、外から村人の悲鳴が聞こえてきた。
「この村は今日から我々が統治する、服従しない物には
それなりの罰を与える、良いな」
全身鎧を着ている男達20人ほどが剣を持ちながら叫んでいる。
数人の村人達が縄で捕らえられ、人質にされているので
残りの村人達も手が出せないでいる。
「なんだどうしたんだ」
家の中から出てきたヤムチャ、周りを一目見て状況を把握した。
「お前等、これ以上の横暴はこのヤムチャ様が許さないぜ」
いきなり出てきた格闘家風の男に、全身鎧の男達は注目する。
「我々に反逆すると言うのかこの…凄い間抜けな顔だなお前」
815 名前:ハンター・ヤムチャ[sage] 投稿日:03/09/02 07:40
ID:???
数秒後、ホットなハートを全開にしたヤムチャが、全身鎧の男達を半殺しにすると
最近色々あって、貯まっていたストレスと混じって、頭のリミッターが切れ始めた。
「まってくれ、さっき間抜け顔といったのは謝る、だから殺さないでくれ」
フシュウーフシュウーと息を吐きながら、ヤムチャは男達に質問する。
「貴様達、見たところただの盗賊じゃないな、何者だ」
「我々はウーロン様が作り上げた新興宗教…」
ウーロン、ヤムチャの脳裏には知り合いにいる、
背が低くて、スケベな子豚のウーロンが浮かび上がった。
まさかな、大体どうやってあいつが人の上に立つと言うのだ。
「パンティー教の信者だ」
奴だ!!
ヤムチャは、こんな宗教を作る程のスケベは
知り合いのウーロン以外にいないと考えた。
つづく
920 名前:ハンター・ヤムチャ[sage] 投稿日:03/09/04 02:36 ID:???
>>前回826
鎧男から必要な事を聞き終えたヤムチャは
鎧男達を町にある警察署まで連れていく事にした。
村の人達に別れを告げるヤムチャ
鎧男達を縄で縛ると、町まで手に縄を持ちながら飛んでいった。
無事に町まで到着したヤムチャは男達を警察署に引き渡すと、
先ほど自分にミサイルを発射した犯人だと思われる男の所まで向っていった。
「ミサイル越しに相手の殺気を感じてしまうとは俺も成長したな」
ヤムチャはあの時のことを思い出した。
ミサイルで吹き飛んだ自分の目に、ブリーフの笑顔が脳裏に浮かんだ事を
そして笑顔で優しく死ねと語りかけてきた事を。
921 名前:ハンター・ヤムチャ[sage] 投稿日:03/09/04 02:37
ID:???
「冥土の土産はもう持ちましたかなブリーフ博士」
そう言いながらキングキャッスルに刀を片手に乗り込んでいくヤムチャ
無事にブリーフの所まで辿りつき、怨敵の姿を肉眼で確認
「貴様の天下も終わりだブリーフ」
「ヤムチャ君良いところに来た、まあちょっと話があるんじゃ」
部屋にはブリーフの他に神様もいる、ブリーフの顔つきも少しだけ真面目だ。
猛るヤムチャを神様がなだめ、何とか気持ちが落ち着いたのか
ヤムチャはブリーフの首をとる前に話だけでも聞く事にした。
側近達はその様子を見て、話し合いに力が入りはじめている。
「ブリーフ王・神様・ヤムチャさんが揃いましたね」
「女が3人集まると、かしまし娘と言うが馬鹿が三人集まったらどうなるんだ」
「いかれた王様と小粋な神様が混ざっている所に
わざわざ狂人が入ってきましたからね」
「秘密の隠し味は狂気か」
「地球が10回くらい滅ぶかもな」
「もういいよ10回くらいなら」
続く
460 名前:ハンター ◆38sXwp.hkc [sage] 投稿日:03/09/06 20:05 ID:???
>>前回933
とある大きな城の王座に一人の豚がいる
この豚こそがパンティー教の主ウーロン。
そのウーロンの右にある台座には謎のビデオカメラが一つ。
こちらはブリーフ博士がいるキングキャッスル。
ヤムチャにお茶を出して、早速話を始めるブリーフ。
「実はなわしが昔に作った透視カメラが、
もしかしたらウーロン君の手に渡ってしまったのかもしれないんじゃよ」
嫌な予感がしたヤムチャはブリーフに聞いてみた。
「透視カメラと言うともしかして」
「想像通り、服が透けて見えると言う奴じゃよ、ぶっちゃけ裸が見えます」
「なんでそんな物があいつの手に渡ったんだ」
ヤムチャの言葉にブリーフの顔に焦りが見え始めた。
「いや、ウーロン君が何処かでカメラのことを知ってな
それでさっさと処分してしまおうと思って捨てたんじゃよ
だけど壊すのを忘れてしまってな、いつもカメラのことを狙っていたから、
きっとカメラも手に入れてしまったと思ってそのな」
何かおかしいと思ったヤムチャは神様に耳打ちして、
嘘をつくと雷が出る例の杖をとってきてもらう事にした。
462 名前:ハンター ◆38sXwp.hkc [sage] 投稿日:03/09/06 20:06
ID:???
現在、パンティー教の信者は世界中に恐るべき早さで増えている
教団に入ると会員費として一ヶ月10000ゼニー取られるのにだ
その秘密は、ブリーフ特性の透視カメラで撮った
裸の美女100人の写真を毎月会員達に特別に送っているおかげだった。
「ではブリーフ博士そろそろ降参して話してくれませんか真実を」
例の杖を右手に持ちながら、左手で持っている刀で脅しをかけるヤムチャ
ブリーフも両手をクロスさせてギブアップのジェスチャー、ようやく話し始めた。
「いやね、実はここから先は世界レベルの話になるのだよ」
「世界レベルですって」
「そうじゃ知ってのとおり、もしスケベの天才であるウーロン君に
カメラが渡れば世界レベルでの問題になる」
ヤムチャの手にある例の杖は雷を発しない、これが世界レベルの問題だと
ブリーフか思っている証拠であり、今の話に一つも嘘はないと言う事だ。
「わしはそれを承知であえて自分の手では壊さなかった、
この世界の事を運に任せてみたんじゃよ、
つまり、世界レベルのスリルを味わいたかったんじゃ!!」
そう言うと同時に手にあるボタンをブリーフはスイッチオン
顔が怒りで血管だらけのヤムチャの斬撃が、ブリーフに到達するより早く
ブリーフの靴に仕込んであったブースター点火
それと時を同じくして、天井が左右に開き空が見えると
ブリーフはそのまま空高く飛んでいった。
つづく
24 名前:ハンター ◆38sXwp.hkc [sage] 投稿日:03/09/09 01:21
ID:???
>>前回462
ブリーフが飛んで行った後のキングキャッスルにて
神様とヤムチャが今後の事を話し合っていた。
「それでどうするヤムチャ君、
ブリーフ君はともかくウーロン君を始末するのかね?」
「いえ、どうせ特に危険は無いでしょ
せいぜい世界中に多数の裸映像が流れるくらいでしょうが
それはそれでミラクル」
意味は理解してないがうなづく神様。
こうしてウーロンは野放しにされた。
ウーロンがブリーフから盗んだ特性のカメラを使い、
町で目に付いた美女をビデオで撮影している
絶好調のウーロン様、パンティー教は教祖様の腕次第。
そんなウーロンの右100メートルから美女接近、ウーロンの死角だった。
しかし、ウーロンの鼻もダテじゃない
プロにだけ解る美女の臭いを感じ取ると方向転換、撮影成功。
パーフェクト、あまりにパーフェクト
もはやパーフェクトが目指すパーフェクト。
パンティー教の教祖の器を素晴らしく発揮しているウーロン閣下。
現在のパンティー教信者数1000万人は流石だとしか言えない。
つづく
83 名前:ハンター ◆38sXwp.hkc [sage] 投稿日:03/09/10 00:03 ID:???
前回>>24
今日も今日とて町に撮影に繰り出したウーロン。
しかし、今日はビデオカメラを元に作り出した新兵器
ポラロイド式の透視カメラの晴れ舞台。
「さーて、誰を狙うかな〜」
よだれを垂らしながら、怪しい目つきで女の子を見ているウーロン。
そんなウーロンの背後から三人の男達が忍び寄ってきた。
「貴様ウーロンだな?」
ウーロンが名前を呼ばれたのに気付いて、声がした方向を振り向くと
ゴクウに似た男、長髪の男、それに女子高生の制服を着たハゲの男がいた。
ちなみにウーロンの視線はハゲの男だけに注いでいる。
「あんた達誰だ?」
その言葉を待ってたかの様に、ゴクウ似の男が1歩前に出てきた。
「我等の名前を聞かれたのならしょうがない、まずあのハゲは女子高生ナッパ」
「いえ聞いてません、俺が言ったのはあんた達誰だ?ではなくて、アナゴって誰?
もしかして間違えられましたか、こいつは困った。
アナゴさん凄いですよ、いきなり現れてマスオの死角からアルトな声をかける彼。
俺が世界で初めてだろうな、裏で波平と結託して
マスオの死角を研究していると気付いたのは。
ぶっちゃけ世界で最初にその事を気付いたのは誰でも良いと思いますが
そこまでしてマスオにこだわる、あいつの魂はもはやアナゴイズムなんですよ」
84 名前:ハンター ◆38sXwp.hkc [sage] 投稿日:03/09/10 00:04
ID:???
「ですけどアナゴの魅力はこれだけじゃありません彼は何と・」
「俺の名前はバーダック
そしてこっちの長髪の男が俺の息子のラディッツ」
「あ、ラディッツと言います初めまして」
「あっちのハゲの制服男はサイヤ人地球攻略副隊長ナッパさん」
「ナッパですわ、初めまして」
バーダックの様子を見たウーロンは
これ以上やっても無意味と悟ったのか、普通に話し始めた。
「で何だよ、何か用でもあんのか」
ウーロンの言葉を聞いてバーダックの目が妖しく光る。
「実はお前がパンティー教なる大宗教の主だと聞いて一つ頼みたい事があるのだよ」
「何だ、言ってみろ用件しだいじゃあ聞いてやっても良いぞ」
「実は俺達も試しにに宗教を作ったんだが、
今のところ入教者数は創始者3名、つまり我等。
これでは行けないと思ってな、是非ともお前の所で宣伝をさせてもらいたい」
「でさ、あんたらに協力しても俺に見返りが無いみたいなんだけど」
バーダックは不敵に笑みを浮かべ、腕を空に突き出すと
直径30メートル程の巨大なエネルギー波が空に向って放たれた。
「そんな事言わずにさ協力してよ」
85 名前:ハンター ◆38sXwp.hkc [sage] 投稿日:03/09/10 00:06
ID:???
「バーダック様、なんなりとこのウーロンめに言い付けください」
頭を深く下げ、バーダックの靴にキスをするウーロン。
「はっはっは、よーしそれで良いんだよそれで」
ウーロンの顔が悔しさで歪み始めている
「くっそーーあいつらめ今に見ていろよ」
ウーロンの悔しそうな顔に気付いて、ラディッツが近づいてきた。
「ごめんなさいねウーロンさん本当ならこんな事したくないんですよ。
ですけど、この前も無理やり自分の弟を襲って来いと命令されたりしてね。
私はあのバーダックの息子ですけど、手を焼いてますよあの親父には。
でも、あのナッパって言う奴よりはマシですよ。
ナッパの奴、もし地獄に落ちる事になっても、
閻魔様をこの美貌で悩殺するから平気とかほざくんですよ。
もし閻魔様が、お前のせいでショック死したらどうするんだよ。
皆さんに迷惑がかかるから、諦めて地獄で永遠に苦しんでてよナッパ様」
ラディッツの言葉を聞き終えたナッパが、ラディッツの背中に張り手を食らわせる。
自分のあばらが三本ほど折れる音を危機ながら、
ラディッツは逆海老反りになって近くにあるビルに突っ込んでった。
「バーダック様、ナッパ様このウーロン愚民ながらも一生ついていきます」
つづく
146 名前:ハンター ◆38sXwp.hkc [sage] 投稿日:03/09/11 23:16
ID:???
>>前回83
「それでバーダック様、どんな宣伝がお好みですか」
バーダックの召使いとなったウーロン
これでも信者が1000万人いる大宗教の教祖。
「これといって無いな、ナッパさん何か良い考えある?」
「俺の写真集でも作れば良いと思うわ」
少しばかり悩んでみたバーダック
覚悟を決めてナッパに無理だと伝える事にした。
「ナッパさん、それはとても良い考えですね。
ですけどゲテモノ好きな人は少ないでしょうから効果は薄いと思いますよ」
顔の前で手と顔を横に振って、更に無理だと強調する。
「そこまで俺をこけにするとはバーダックちゃん、ちょっと来なさい」
「いや、やっぱり結構良いかもしれない。
もしかしたら凄いうけるかもしれない、そう思うだろウーロン」
「俺もそう思いますよバーダックさん。
でも、これは両目をつぶって見る写真集だと注意書きしておけば
被害を受ける人が、ある程度少なくなるかもしれないですが」
話が食い違うほど混乱の只中にいる二人がそこにいた。
147 名前:ハンター ◆38sXwp.hkc [sage] 投稿日:03/09/11 23:17
ID:???
その後、ナッパに押しきられる形で写真集の撮影スタート。
無事に撮影も終わり、でき上がったナッパの写真集。
ハゲの大男が、60ページもセクシーショットを決めている
この物体をどうすれば良いのか、ウーロンとバーダックは悩んでいた。
数時間後、このままの状態ではどうしようもないと
言う結論に達したウーロンとバーダックは、
ナッパの体の部分をチワワの体とすり替えて
怪奇!!ハゲの人面犬が教祖?謎のサイヤ教。
と題名して会員達にこの写真集を配っておいた。
一応有名になったバーダック達のサイヤ教。
だが道はまだまだ長い。
148
名前:ハンター ◆38sXwp.hkc [sage] 投稿日:03/09/11 23:18
ID:???
ベジータは、ベランダから夜空を見上げていた何時間もずっと。
何かをしているわけでもない、ただ星空を見ている。
その様子に妻のブルマは、少しばかり不安を感じていた。
今日は何かがおかしい、
いつもなら、仕事が終わるとずっと武術の修行に没頭する夫。
仕事と言っても気功の道場を暇つぶしで開いているくらい
でも評判が良く、近日中に気功の本も出版する事になっている。
人気の秘訣は、トリックだと難癖をつけて来る人間が現れるたびに
エネルギー波を出して山や雲を消し飛ばしているおかげ。
それでもトリックだと言い張る人間も稀にいるが
気功波を2発ほど当てれば黙ってくれる。
そのかいもあり、噂が噂を呼び爆発的に弟子は増え
今やベジータは世界的な気功の使い手として活躍していた。
つづく
553
名前:ハンター ◆38sXwp.hkc [sage] 投稿日:03/09/16 01:15
ID:???
>>前回146
夜空を見上げていたベジータは
懐から相手の力を数値化できるスカウターと呼ばれる物を取りだした。
これは通信機にもなれる優れもので、
現在、地球に住んでいるサイヤ人同士の連絡手段でもあった。
「聞こえるか、ベジータだ。緊急の事態により地球征服活動は中止。
今日の昼に、母星に救援要請の為、向わせていた部隊から連絡が入った。
俺の・・サイヤ人の母星、惑星ベジータは巨大彗星との激突により消滅
残った王家の人間も俺だけだ、父を含め他の王家の奴等は全員死んだ」
ここで一呼吸置くベジータ、ベランダから部屋に目をやると
ブルマにも聞こえていたらしく、真面目な顔でベジータを見つめていた。
「惑星ベジータに居た人間も生き残れたのは全体の1割程度だが、
それでもわずかに生き残れた奴らは、ナメック星に保護されている。
数ヶ月後には、救援要請の部隊が戻ってくるはずだ
それに乗ってお前等はナメック星に行ってもらう。
俺は地球に残るつもりだ、つまり戦闘民族サイヤ人を復興させる気は無い。
以上、今日はこのまま通信を切る」
554
名前:ハンター ◆38sXwp.hkc [sage] 投稿日:03/09/16 01:16
ID:???
「さて、どうするラディッツ」
ベジータからの通信を聞いていたラディッツとバーダックは
今後の事について話し合っていた。
「俺は地球に残るよ、カカロットとも仲を戻したいし
何かお詫びの印に贈り物した方が良いかな、ハムとか」
「ラディッツ、お前は本当に戦闘民族か?
ベジータ王子も復興しないとか、地球も征服しないとかいうしよ、
やっぱ家庭を持つと丸くなるのかねえ。
そういやあ、カカロットの奴も家族持ちだったな、
ラディッツだけか一人身は、とっとと嫁を見つけろよ」
バーダックは、漫画を読みながらベッドに寝転がって
ラディッツの頭を足で叩き始めた。
バーダックとラディッツの他の家族は、地球に居る弟しかいない
その為、別にナメック星に行く理由も無かった。
555
名前:ハンター ◆38sXwp.hkc [sage] 投稿日:03/09/16 01:18
ID:???
「親父うるさいよ、そう言えばカカロットの奴、
ゴハンとか言う子供がいたな、何かプレゼントでも持って行こうかな」
ラディッツの言葉を聞いて、バーダックの眉が動く。
「それは本当かラディッツ、カカロットに子供がいたのか」
「言ってなかったっけ?これくらいの小さい子供が一人居るよ
たしか写真付きの報告書を出したから、今度頼んで見せて貰えば
親父なら見せてもらえるでしょ」
「どっちに似てる、俺似か?」
「言葉が何かおかしいぞ親父、でも少し親父に似ているな」
俺に似ているのかと、幸せそうにぶつぶつ呟いているバーダック。
「そう言えば親父、ナッパさんはどうするんだろうね」
「あの人はアイドルにを目指すとか言っていたから、
きっと残るだろ、それよりもゴハンに何を持っていく?」
地球は平和になった?
一幕終り。