病的な




第九話


ベジータ「一体どこへ行ってたのよ!」

ブルマ(ベジータ)がカプセルコーポレーションに帰るなりベジータ(ブルマ)が大声で怒鳴りつけてきた。

ブルマ「どこでもいいだろ。オレの勝手だ」

ベジータ「あんたの勝手じゃないわよ!それ、あたしのカラダなんだから」

ブルマ「お前がやったことだろ!」

ベジータ「もともとの原因はあんたでしょっ!」

また同じようなことで言い争っている二人。
ブルマ「それはそうとドラゴンボールはどうした!?」
どこへ行ったのかをしつこく聞かれる前に話題をすりかえるブルマ(ベジータ)。

ベジータ「あたしの方は昨日のうちに一個、ヤムチャの方はニ個見つけたわ。」

ブルマ「あと四つか…。明日中には全部集まりそうだな」

ベジータ「ったく人任せなんだから。いい?今日はおとなしくしててよ!」

ブルマ「フン!」

ベジータ「……で気になってたけどさ……なんでそんな髪ボサボサなの?」

ブルマ「……知るか……」

ベジータ「……お風呂入ったりした……?」

ブルマ「………」

ベジータ「……入ったのね……?」

ブルマ「風呂くらいいいだろ!」

ベジータ「ぅわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!」

ベジータ(ブルマ)が顔を真っ赤にして大声を張り上げた。ベジータの肉体からは凄まじい勢いでオーラが溢れ出す!
カプセルコーポレーションが…いや西の都全体が激震するほどの猛烈な気だ。

ブルマ「や……やめろ!オレの身体で戦闘力を高めるな!!」

ブルマ「このあたりが吹き飛ぶぞ!やめるんだ!」
ブルマ(ベジータ)はベジータ(ブルマ)にしがみつき、必死に説得する。

ベジータ「……はぁはぁはぁ……。…そ…そうね……」
落ち着きを取り戻すベジータ(ブルマ)だが、顔の険しさは戻らない。

ベジータ「でも……むかつく……!あんたなんかに見られちゃうなんて……」

ブルマ「バ…バカ言うな…!しょうがないだろ…風呂くらい…!」

ベジータ「しょ…しょうがないですって…?……まぁそうね……。綺麗にしていてもらわないとね……。
でも……変なイタズラしないでよ……」

ブルマ「……イタズラ……?…す…するかっ……」
しどろもどろに言い返すブルマ(ベジータ)。
ブルマ「お……お前のほうこそするんじゃねぇぞ……」
ベジータ「え……し……しないわよ……」
心あたりあるのか、ないのか二人はお互いに目を微妙にそらしている。

ブルマ「……そ……それよりさっさと出発したらどうだ…?」

ベジータ「そっ、そうね」
そそくさとその場を離れるベジータ(ブルマ)。
ブルマ「……あいつ……何だかんだいいやがっててめぇでやりやがってるくせに」
トタトタとかけていくベジータ(ブルマ)様子を見ながら、ブルマ(ベジータ)はぼやいた。
ブルマ「……それにしても……さっきのあいつの気……いや…まさかな……」



空を高速で飛ぶベジータ(ブルマ)。

ベジータ「それにしれも快適だわ。最初はジェットコースターに乗っているみたいで怖かったけど、慣れれば落ちるという不安もなくなるしね。」

ドラゴンレーダーを確認する。

ベジータ「……それより……ちょっと気にかかるわね。ボールが2つそろっている…」
ベジータ(ブルマ)が今、向かっているのはボールが2つそろっている場所だ。
ヤムチャは先ほど、三つ目のボールを手に入れたという連絡が来たから、ヤムチャでないことは確かだ。
3つのボールは別の1つのボールに向かっていることもレーダーで確認できる。

ベジータ「2つそろっているということは……誰かが集めているという可能性が高いわね……」
ドラゴンボールは願いをかなえると世界中にバラバラに散らばる。意図的に集めない限り、一箇所にそろうなどということはない。
ベジータ「……近いわね……」

……レーダー上のボールの位置がどんどん近づいてくる。

そして……。

ベジータ「あっ!あれは……!!」

ベジータ(ブルマ)が見たモノは……。








次の話へ
戻る
トップへ