病的なベジブル
第ニ話
ブルマ「ねぇヤムチャ。ベジータのところへ連れていってほしいの」
ベジータがカプセルコーポから出ていって数日過ぎたある日の午後。
ヤムチャ「え!?…何でまた」
ブルマ「言ったでしょ。アイツに復讐すんのよ。あんたほら気で探れるでしょ。空も飛べるし。連れていってよ」
ヤムチャ「ああ…」
ベジータなどにはできれば会いたくもないがブルマの頼みなので断るわけにもいかない。ブルマの手には変わった形の銃が握られている。
これで復讐するのだろうか。不思議に思うも敢えて問わず,ブルマを背負ってベジータの所へ向かうヤムチャ。
ベジータは予想通り荒野にいた。高台に立ち,遠くを見つめている。
ヤムチャ「いたぞ。あそこだ。けっ…クール気取りが」
ブルマ「あそこね。降ろして。」
ヤムチャ「ホ…ホントに大丈夫か?奴がその気になれば俺ではかなわないぞ!」
ビビリまくりのヤムチャ。だがブルマは冷静にこたえる。
ブルマ「大丈夫よ。あんたはアテにしてないから」
その一言を聞いてヤムチャの心にはほっとする気持ちと情けなさが同時にわいてくる。
ベジータ「何のようだ」
ベジータの背後に降り立つブルマとヤムチャ。ベジータは振り返りもせずに言い放つ。
ブルマ「あんたに復讐しに来たのよ」
ベジータ「ふん。キサマなどにオレが…」
ベジータが言い終わる前にブルマはベジータめがけて奇妙な銃の銃口を向けると…ためらいもせず引き金を一気に引いた。
ビッ!!
激しい光。
一瞬焦るベジータ。が,いきなりのことでその場から動けない。
ヤムチャも思わず目をつぶる。
ヤムチャ(なっ…何だ!?だが…こんなもんでベジータを倒せるのか?!)
これでまたベジータが怒るのではとおそるおそる目を開けるヤムチャ。
二人は立ったままだ。
ブルマ「な…何を…」
ブルマの方が口を開く。
ブルマ「何をしやがったァァァァ!!」
ヤムチャ「へ…?」
乱暴な口調のブルマ。我が耳を疑うヤムチャ。
ブルマ「な…何だ?この声は……この胸は…こ…この細い腕は……ふ…服が?」
自分の身体をなでまわして騒いでいるブルマ。ひどく混乱しているようだ。
ベジータ「お互いのカラダを交換したのよ…」
ゆっくりとブルマの方へ振り向くベジータ。
ブルマ「バ…バカな!? な……何でオレがそんなところにいるんだ……?」
ヤムチャ「ええぇぇぇぇぇぇぇ〜〜〜〜!!!???」