ヤムチャ編 最終章 アナザーワールド2
ヤムチャ VS 麦わら海賊団
最後に生き残るのは誰だ!?
4.ウソップ
ヤムチャ「さて…おっと大きな気はもう一つか。残りは精神をとぎすまさないと無理か。まぁいい,先に強いヤツを捕らえるか。」
ルフィを海軍に預け,再び島へ降り立ったヤムチャ。まずはルフィと同等以上の気を持つゾロに的を絞る。
情報では鉄をも斬る剣の使い手だという。さすがに油断はできない。
ヤムチャ「剣には狼の牙だ!」
意味不明なことを言って森に入る。
ロンリーウルフを口ずさみながら茂みをかきわけるヤムチャ。
その姿を見下ろす二つの影…。ウソップとチョッパー。
彼らはやはり恐くなって2人(1人と1匹)で行動していた。
ルフィを海軍の船に預けるとか言っていたので海軍の船が近くにきているのかもしれないと,海岸に来てみたのだ。
そこへヤムチャが空を飛んで戻ってきたので,慌てて木の上に身を隠したのだ。
気を消すのが本能的にうまいウソップと,野性に長けたチョッパーである,ヤムチャには悟られずにやり過ごせた。
チョッパー「あ,あいつ飛んできたよ!に,人間じゃない!」
ウソップ「悪魔の実だろ。待てよ…ってことは海水に弱い!海におびきよせられれば…いや空を飛べるんだな…」
ごちゃごちゃ計画を練るウソップ。既にヤムチャは見えなくなっていた。
チョッパー「…。」
ウソップ「どうした?チョッパー」
チョッパー「あれ…」
急に顔が青ざめたチョッパー…指し示す方向には…ヤムチャが浮かんでいた。
ヤムチャ「み〜〜っけ!」
ウソップ「ぎぃやぁぁぁぁぁぁ」
ヤムチャは上空から一直線にゾロの元へ向かおうと思い立ち,浮いたときに偶然に木の上にいる二人を見つけたのだ。
ウソップ「ぅわぁぁぁぁぁぁ!!!!」
気の小さいウソップを見つけるのは至難の業。今のウチに捕らえねば日が落ちてしまう,そう思い,ウソップにねらいをつけるヤムチャ。
ウソップ「おれの方に来てるぅぅ〜〜!」
ウソップの涙声が森にこだまする。
チョッパーはとっくにどこかに行っていた。
森の中を逃げまくるウソップ。
悲鳴が島中に響きわたる。なかなか逃げ足が速い。だが,ヤムチャは舞空術で余裕においかける。
ヤムチャ「このままさらっていくか…」
ウソップを抱きかかえようと背後から近づくと…
ウソップ「必殺・卵星!!」
ベチャッ!
ヤムチャの顔に腐った卵がぶつけられる!射撃手ウソップの必殺技の一つ,腐乱した卵をパチンコ玉の要領で放つという豪快な技だ!
ヤムチャ「ぐあぉぉぁあ〜〜!!!くせぇぇぇ!!」
顔の卵をふき取る。ウソップの姿が見えない。
ヤムチャ「おのれ〜〜!どこだ!出てこい!隠れているのはわかっているぞ!!」
ヤムチャが吠える。
ヤムチャ「よ〜し!ウソじゃないってことを見せてやろう!!」
自分より圧倒的に弱い者が相手のため,かなり調子にのっているヤムチャ。
手の平にエネルギー球を生み出す!
…そのとき。ウソップが茂みからガサッと現れる。
ウソップ「ごめんなさい。逃げません。」
ヤムチャ「そ♪素直になりゃ痛くしないからな!」
ウソップ「火薬星!!!」
ドンッ…
ズドォォォン!!!!
大爆発。ウソップの必殺技が決まった。火薬を詰め込んだ玉を同じくパチンコで撃つ大技がヤムチャに炸裂したのだ。いや,それだけでなく,ヤムチャが放とうとした気の球も爆発してしまったのだ。
爆発の衝撃でウソップも吹っ飛ぶ。
ウソップは身体を起こすと後ろも振り返らず一目散に逃げ出した。
ヤムチャ「くそぉ〜。あのガキ…やってくれるぜ」
煙の中からボロボロの姿で現れるヤムチャ。かなりのダメージをくらったらしい。
ほとんど自分の気弾によるものだが…。
ヤムチャ「ゆるさん…ゆるさんぞーーー!虫けらどもォォ!一匹残らずひっとらえてくれるわァァ!!」
ヤムチャの怒りが頂点に達そうとしていた。
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