ドラゴンボール最後の願い

 

 

第38話 戦闘

 




地球戦士たちは苦戦を強いられた。

一番弱い七星龍でさえ,あの完全体セルをやすやすと超える強さだったのだ。
いやいやしかし,理不尽な展開が続いた,続いた。
危機に瀕すればどいつもこいつも都合良くパワーアップするものである!
皆が皆,それぞれに眠れる力を発揮して強敵を倒し続けたのである!


地道に力と技を磨き今や完全体セルレベルまで力をつけていたピッコロが七星龍あいてに手も足も出ないといった状況だった。
しかし,クリリンの説得で元気を取り戻したデンデがピッコロの助けに入る。
デンデはかつての最長老のように潜在力を呼び覚ます力に目覚め,ピッコロの実力を大幅にアップさせたのだ。
ナメック星人の本領発揮。七星龍を蹴散らした。

 

六星龍もこれまた理不尽な力で消し去られた。
トランクスが少しでも強い人を…ということで,17号をカプセルコーポレーションに連れてきたのである。
ブルマによって17号の秘密が暴かれた。
何と,17号は実はセルをも凌ぐ潜在パワーを持っていたというのだ。
双子の18号がその鍵を握っていた。18号との融合。
フュージョンに近いがもともと気もないので,融合は簡単で,自由に分離も可能である。
超17号の誕生であった。
お相手の六星龍はあっけなく撃破された。

 

地球戦士の快進撃はまだまだ続く。
ベジータは西の都に侵入してきた五星龍に対して苦戦するが
ブルマたち家族への強い思いで超サイヤ人3に目覚め,五星龍を滅ぼす。
ようやくカカロットに追いついたとほくそえんだ。

 

四星龍は新生ウーブが打破した。
ウーブとブウが合体したのである。
サタンシティを襲った四星龍。ブウとウーブが立ちむかうも全く歯がたたず,サタンが死の危機に直面した。
そのとき自分の存在を失ってもサタンを守るという元魔人の覚悟が1人の超戦士を誕生させたのだ。
合体と言ってもウーブがベースで,ブウはきっかけを与えるという役目だった。超戦士の登場は,皆を勇気づけたが
それと同時に頼もしい仲間も永遠に失うことになったのである。

 

そして15年ぶりにゴテンクスが出現。
三星龍を軽々と消し去った。
久々だったので,最初はデブになってしまい,危ういところだったのだが…。

 

悟空と悟飯は二人がかりで二星龍と激戦を繰り広げていた。

……しかし,相手との差は広かった。次第におされていく二人。

そのときパンが二人を心配してかけつけてきた。
虫けらのようにパンをいたぶる二星龍。息も絶え絶えとなるパン。
そしてついに悟飯がブチきれた。究極化状態でのブチきれ悟飯は凄まじいパワーを発揮。
今度は二星龍が虫けらのようにつぶされた。
そのあまりの迫力にあの悟空が「オラもとうとう引退かなぁ」という冗談を言った。

 

だが,悟空はさらなる飛躍を遂げたのである。

自分の無力さをふがいなく思った悟空は新世代の戦士たちにとりあえず地球をまかせ,自分は界王神星へ飛んだ。
界王神たちに修行をつけてもらうためである。老界王神による特訓が始まった。

一方地球では沈黙を守っていた一星龍が出現。
今度は地球戦士が圧倒される番だった。ブチ切れ悟飯も大人ゴテンクスも合体ウーブもかなわない。
そこへ悟空が到着。黄金大猿を経て,超サイヤ人4へと進化を遂げた。
激闘の末,一星龍を撃破。残すは本体の邪悪龍のみとなったのである……。


七体の自分の分身を滅ぼしたとして邪悪龍は大いに喜んだ。
面白い闘いができると。
やはりすぐに地球を消し飛ばさなくてよかったと。
いよいよ邪悪龍本体へと挑む悟空たち。

しかし甘かった。

超サイヤ人4という反則的な変身をした悟空でも相手にならないという超反則的レベル。
悟空は苦し紛れにいつ覚えたのか龍拳という必殺技でダメージを与えるが,
邪悪龍は,敗れた分身たちのエネルギーをひびわれたドラゴンボールごと吸収し,さらなるパワーアップを遂げた。

超邪悪龍――。

勝てない……。誰もがそう思った。

 

そのとき,ベジータが現れる。秘策をひっさげて。
ブルマの発明したブルーツ波発生装置でやすやす超サイヤ人4になるベジータ。
しかしそれでも勝てない。そう言われたベジータは尊大に言い放つ。

「フュージョンするぞ。カカロット。」

かくして超サイヤ人4ゴジータが誕生するのであった……。

「あれなら楽勝さ。」

誰かが言った。だが,そう簡単にはいかなかった。
実力は完全にゴジータのが上。闘い自体はゴジータ有利にすすむが,何せフュージョンの時間は30分しかない。
実質的においこまれているのはこちらなのだ…。
さらに超サイヤ人3のフュージョンでさえ,5分しか合体を許されないのである。超サイヤ人4では一体どれくらいの時間,フュージョンを維持できるのか……。


答えは数分後に出た。

 

  

 

 

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