ドラゴンボール最後の願い
第34話 約束
ヤムチャは共に戦ってくれた者たちとの約束を果たしに世界を駆けめぐった。
亀仙人・ウーロンのために知り合いの女の子に協力してもらい合コンをセットしてもらった。合コンとは名ばかりの二人のためのパーティだった。
なんせ亀仙人とウーロン以外はすべて女の子。それも50人以上という凄まじいものだった。改めてヤムチャの人脈の広さに感嘆した二人。さすがの悟空もこれに関してはヤムチャに勝てないだろう。
次にクリリンと18号の部屋におじゃまし,たっぷり2時間の講義を行った。よく効く漢方や副作用の少ないクスリもいろいろ紹介してあげた。ヤムチャの知識の深さに驚き呆れた二人。心のそこから感謝した。
困ったのはトランクスとパン。本当ならゆっくり実践を取り入れ,地道に教えていこうと思っていたのだ。恋の道は講義して理論だけ身につけさせてもあまり意味はない。あんなのは行動力なのだ。
ヤムチャ「仕方ない。二人には……。結ばれてもらおう」
10歳と23歳…。明らかに離れている。…が十年後ならどうだ。けっこうサマになるじゃないか。
ヤムチャ最後の大仕事。トランクスとパンを無理矢理近づけること。
さすが恋愛のエキスパートのヤムチャである。わずか3日で二人の恋の土台を築きあげたのである。
ヤムチャ「このせいでトランクスがロリコンに目覚めなければいいけどな…。ま,6年くらいの辛抱だ。悟空とベジータの血が混じっていい子孫ができるだろう。さて…………」
ヤムチャが遠くを見るように目を細めた。
この間にもプーアルの病状は悪化していた。今夜が山だろう。
…最後を看取ってやるからな…プーアル。そしてオレもお前を追う。
ヤムチャは覚悟した。
プーアルの手をギュッと握りしめ…出会ったときから幾分も変わらぬその相棒の顔を見つめながら………。
ヤムチャ「プーアル……。お前だけに悲しい思いはさせない……」
しかし事態は思わぬ方向へ進むのであった……。