ヤムチャ大戦
よう!オレヤムチャ!
ところでみんな大変だ!地球に宇宙からの侵略者がやってきたんだ!
悟空やその他の連中がいない今、地球を救うことができるのは俺だけだと思うんだ!
だからいくぜ!みんなしっかり応援してくれよ!
「第一話、萌え動く」
宇宙からの侵略者は外見が人間とそっくりだったんだ。でも身体が青いんだ。
とりあえずオレは地球で仲間を集め、侵略者を倒そうと思うんだ。
でだ、いまオレは南米にいる。とりあえずここで仲間を探すことにする。
ヒヒーン!突然馬が現れてオレを蹴飛ばしやがった!いてぇ!
「すまないねキミ、大丈夫かい?」
「いきなり馬ではねるとは、ご挨拶だな!食らえ狼牙風風拳!」
オレの必殺技がそいつに命中したんだ。けどそいつは倒れなかったんだ。
「おいおい、謝ってるんだから許してくれよ」
なかなか素直なヤツだ、よし条件を出そう。
「よし、オレの仲間になるなら許してやろう」
「ああ、なってやるよ。俺はテリーマンって言うんだ。よろしくな」
「オレはヤムチャ。こっちこそよろしくな」
あっさりと承諾した男を仲間にして、今度は日本へ行くことにした。
「よし、とにかく侵略者どもをやっつけるぜ!」
「なに、侵略者を倒す?なるほどそんな目的があったのか。よし頑張ろう」
こうして、テリーマンが仲間になったんだ。次は日本だぜ!
俺たちは日本についた。
「で、これからどうするテリーマン?」
「日本と言ったらサムライにゲイシャにハラキリだろ」
オレはテリーマンの進言を採用し、サムライとゲイシャガールを探すことにした。
すると目の前にかわいい女の子があらわれた。その後ろには悪人面の男がいる。
突然悪人面が女の子のもっていたカバンをひったくった!
「へへへこれはオレ様がいただいてやるぜ!」
「そうはさせん!操気弾!」
バシッ!操気弾はひったくりに命中した。ひったくりは死んだ。
「大丈夫でしたかお嬢さん?」
「ありがとうございます、なんとお礼を言っていいのやら」
「それならサムライがいそうな場所を教えてはくれませんか?」
オレは女の子からサムライの居場所を聞き出した。
「ハロー、ゲイシャガール」
テリーマンがナンパしている。オレは椅子に座ってお茶を飲んだ。
最初の一杯は落ち着くためにぬるく。
次の一杯は程よい熱さで。
そして最後の一杯は最高の熱さでお茶の味を演出している。
「ほめほめ、よきかなよきかな。なっはっはっ」
笑いながら、茶を入れた小姓の頭をなでてやる。
なでられた小姓もちろん美形は、頬を少し赤らめながら去っていった。
どうやらオレの格好良さに惚れてしまったらしい。美しいと言うのも罪なものだ。
とりあえず、お城を見つけた俺たちは中に入ることにした。
当座の目的は姫の夜這いである。はーとふるである。
俺たちは、城の中を散探して回った。
オレたちは城に潜入した。
「まったく不気味なところだぜ!ヤムチャ、生きてるかぁ!?」
「ああ、なんとかな…ッ!テリーマン!上から来るぜ気をつけろぉ!」
雨あられと降り注ぐ矢の嵐。次々と現れる落とし穴。
オレたちはとんでもない罠をこれでもかと乗り越えていった。
「なんだ!この階段は!?」
テリーマンが叫ぶのが聞こえる。見やると、確かにそこには地下に通ずる階段があった。
そしてその先には三つの扉が…赤、青、緑に色分けされた鈍重な扉が、オレたちを待ち構えていた。
「せっかくだからオレはこの赤の扉を選ぶぜ!」
オレは勢いよく赤い扉を開けた。途端に、室内からの強烈な輝きがオレたちを照らし出す。
なんとそこは宝物庫だった。
「イ、イヤッホー!」
先走るテリーマン。グワシャ、と言う音と共に、つり天井の下敷きになった。
テリーマン死亡。
オレが見つけたのは、金色に輝くお宝の数々だった。
「おうスゲーぜ!大漁だぜ!」
手にとって見ると、その重さから本物の金であることがうかがえる。
その中から一番大きなサイズの球体を取り出し、懐にしまった。
「さて脱出だ!」
オレが部屋から出ると、警報が鳴った。
罠だ!まずい、オレはそう判断して、とっさに横にとんだ。
すると天井から手裏剣が降ってきた。どうやら忍者部隊の待ち伏せを受けたらしい。
忍者の気配を感じながら、オレは構えをとった。
気配のあったところへとかめはめ波を打つが、命中した様子はない。
それどころか、オレのかめはめ波の威力が大きすぎたせいで城が崩れだした。
オレは脱出した。外に出た俺は、テリーマンの冥福を祈りつつ、言った。
「テリーマン、この城がおまえの墓標だ・・・満足か?こんなにでっかい墓標が立てられて・・・」
オレは、崩れ行く城に背を向け、前を向いて歩くことにした。
仲間の死を乗り越え、またひとつ成長した自分を感じながら・・・
オレが歩いていると、クリリンと会った。
「クリリン、ここで会ったが百年目!覚悟ー!」
オレはいきなり襲い掛かった。だがあっさりとかわされた。
「ヤムチャさんいきなり何を!?気円斬!」
ほわほわほわーっと、クリリンがかざした手の上に円状の気が固まりになって表れた。
「ゲゲェーーー!あれは気円斬!?」
「知っているのかテリーマン!?というか生きていたのかテリーマン!」
「うむ、あれこそまさに気円斬・・・
〜五分でわかる気円斬〜
その昔、中国の奥地に住んでいた仙人が山を降りてきた時に出会った少女に一目ぼれしてしまった。
だが、許されない恋に悶え苦しむ二人をあざ笑うかのように、少女の結婚が決まってしまう。
仙人は時の帝を説得し、なんとか少女と結婚することが出来るように取り計らってもらおうとしたが失敗。
こうなったら少女の結婚相手を殺すしかないと思いつめた結果、その恐るべき考えを行動に移した。
仙人は二人の結婚式に押し入り、少女の結婚相手を切り殺したのだ。その時に少女が『仙人が気炎(結婚相手の名前)を斬った!』と叫んだことから
この時に用いられた刀を『気円斬』と呼ぶようになったという。
ちなみにその少女は仙人のことなど好きでもなんでもなかったらしく、結局は世を儚んで自殺した。
これは太古の中国の時代より、すでに電波サイコなストーカーがいたという事実を世に知らしめることとなるであろう。
―民明書房刊『太古の必殺技50選』より―
という、何とも恐ろしい技だ!完成する前に術者を叩くしかない!」
「くっ、お前の長い説明の間に気円斬が完成してしまった!」
「な、なんだってーーーー!?」
「ふははははーッ!覚悟しろヤムチャーーーッ!貴様など未熟ッ、未熟ッ、未熟ゥ〜!」
「クリリンのやつめ!キャラクターが変わっちまってるぜ!」
「これも気円斬を使用することの反動か!?くそうどうする!?」
「ふははははッ!お困りのようだな!」
高笑いと共に現れたのはチャパ王だった。
アフロをなびかせ、ヤムチャとクリリンの間に割ってはいる。
「ここはわしに任せろ!とあっ、八手け・・・ッ!」
すべてを言い終わる前に、クリリンの気円残がチャパ王の身体を切り裂いていた。
真っ二つに切れ、そのままどさりと崩れ落ちる。チャパ王は死んだ。
「ケッ!チャパ王出しただけで笑いが取れるとでも思ってんのか?甘いっつーの。
今更チャパ王なんて出したってもうマンネリだっつうの。ちったぁ捻れやドアホゥ!
ギャグ要員ならサタンでも出しとけっつの。チャパ王?ハッ!初期の頃ならともかく、今出したって『ああまたか』って思われて終わりだっつうの」
「ク、クリリンが壊れた・・・」
「恐るべし気円斬・・・」
くるりと、クリリンがオレの方を向いた。
心なしか怒っているようにも見える。ピンチだヤバイ。
「テリーマン、ここは任せたぜ!」
叫んで、飛んだ。そのままさっさと飛び去る。
くっすまないテリーマンゆるしてくれーいつか助けにいくからなー
続く