ときめきヤムチャリアル
340 :愛蔵版名無しさん ♀ :03/01/12 17:01 ID:??? 伝説の龍の前で告白した男女には永遠の愛が約束されるという・・・ 「ときめきヤムチャリアル 其の一『春って恋よ!!』」 あたし、ヤムチャ、花も恥らう高校生。今日から新しい学校に転校するの。 いまから新しい出会いにドキドキよ。あたしの白馬の王子様はいるのかしらん? んで、これから学校に行くとこ。あたしは道を歩いてる。 「キエーッ」 そんな声が聞こえたと思ったら、コーナーのとこからキャベツのできそこないみたいなヤツが いきなり飛び出してきたの。突然だったんであたしたちはそのままぶつかってしまった。 「ごめんキ、遅刻しそうなもんで急いでたんだキ」 そう言ってキャベツ頭が謝った。でもなんかカオが真っ赤だし目が泳いでる、と思ったら・・・ イヤーン、転んだもんであたしのパンテーまる見えよん。あたしはすぐに立ち上がった。 よく見るとキャベツ君はあたしの行く学校と同じ制服を着てるのが分かった。 「あたしヤムチャ、今日から同じガッコに転校したの。よろしくぅー」 「ぼくは1年のサイバンマンだキ。急ぐんで失礼しますだキ」 もろタイプ(は〜と、去り行くサイバイマンくんの後ろ姿を見ながらあたしは思った。 あたし意外と光合成に弱いのよね。それに1年生ってことはあたしと同じじゃん。 クラスもいっしょだったらいいな。そんなことを考えてるうちにいつのまにか あたしは校門のまえに立っていた。校内には桜が咲いてる。 今日からあたしの新しい高校ライフがはじまるんだ。あたしは感傷にひたってた。 「おほほほ、おどきなさい。邪魔ですよ」 そんな声がしたんでうしろを振り向くと、そこにはいかにもお嬢様な身なりをしてて そのうえ学生のくせに赤い口紅をべったり塗ったくった生意気そうなチビ女が立ってた。 そばには召使いみたいな脂ぎった(とくに頭)デブがいる。キモっ。 「へっへっへっおい女、フリーザお嬢様の邪魔だ。道を開けろ」 365 :愛蔵版名無しさん ♀ :03/01/13 13:51 ID:??? 伝説の龍の前で告白した男女には永遠の愛が約束されるという・・・ 「ときめきヤムチャリアル 其の二『永遠なんてないの!!』」 デブが見事に禿げ上がった頭をペタペタ叩きながら、あたしにイチャもんつけてきた。 はっきしいってムカついたんで、あたしはそのデブを睨みかえしてやった。 「おほほほ、およしなさいドドリアさん。虫ケラに構うことはございませんことよ」 なんですってー。あたしはなんか言い返そうと思ったんだけど、さすがに 転校初日から問題起こすのはマズい・・・ 黙ってフリーザとかいう女が学校のなかに消えるまであたしはひたすら耐えてた。 「君が今日からうちの学校に通うヤムチャさんかい?」 そう背後から声がしたんであたしは振りむいた。 「みどりーーー!!」 あたしは思わず声を出して叫んでしまった。だって全身が緑の変態が立ってたんだもん。 「わたしはいちおう君の担任のネイルなんだが・・・」 担任!?この緑があたしの担任なのだ。緑のモンスターはあたしを教室まで案内してくれた。 そして、クラスのみんなにあたしを紹介しはじめた。 「えー、今日からみなさんといっしょのクラスメイトになる子を紹介する」 あたしを見ながらクラスの男子がヒソヒソとなにか言ってる。 美人じゃねえ、とかきっと言ってるに違いない、もう男ったらエッチなんだからっ。 「じゃあ席は孫の隣でいいか・・・」 担任の緑トカゲがあたしの席を指差した。隣では孫とか言われたツンツン頭が手をふってる。 おいおい、あたしってばいきなりモーションかけられてるよ。それにしてもあいつどこかで・・・ 「えっと、ヤムチャです。みなさんよろしく、キャピ」 とりあえずあたしは自己紹介した。すると孫とかいう子が驚いた顔して立ち上がった。 「おめえヤムチャ・・・?あのヤムチャなのか・・・?」 なに言ってんだこいつ、あたま大丈夫か?あたしはこんなヤツ知らない。 「オラだ。悟空だ。ほら、昔よくいっしょに遊んだろ」 悟空!?ほんとうにあのチビ悟空!?あたしはビックリした。 「うっそ?マジ?あんたほんとにあのちっこかった悟空なの?」 「ああ本当だ。5年もすりゃ成長するぞ」 422 :愛蔵版名無しさん ♀ :03/01/16 00:15 ID:??? 伝説の龍の前で告白した男女には永遠の愛が約束されるという・・・ 「ときめきヤムチャリアル 其の三『幼馴染は恋のはじまり!?』」 この悟空ってのはあたしの幼馴染。幼稚園も小学校もいっしょだった。 悟空が引っ越して分かれ分かれになったんだけど、またいっしょになるとはね。 「おいおい昔の恋人か?」 「そんなんじゃねえよ」 はやくも嫉妬した他のクラスメイトたちが悟空をひやかす。もう男ってば単純。 HRが終わって休み時間になると一人のちっちゃい女の子が近よってきた。 「悟空くん・・・」 その女の子がか細い声が言った。いかにもか弱き乙女って感じだ。まるであたしみたい。 「おっ、紹介するぜ、むかし近所に住んでたヤムチャだ」 「あ・・あの、ヤムチャさんはじめまして。わたしクリリンっていいます」 キャーかわいい、あたしは素直にそう思った。 「よろしくね、クリちゃん。」 きっとこの子は悟空のこと好きなんだろうな、クリちゃんの態度からあたしはそう確信した。 でも、悟空はそういうことにはとことん鈍い。そのときチャイムが鳴った。 「あっ・・・一時間目はじまっちゃうね。じゃあね」 そう言ってクリちゃんは自分の席にもどっていった。一時間目は化学だ。 悟空に聞いたところによると先生は初老のブリーフという人らしい。 マジでつまんないんであたしは寝た。起きるとなんかいきなし昼になってた。 「あの・・ヤムチャさん、もしよかったらいっしょに食べませんか?」 クリちゃんがあたしを昼食に誘いに来てくれた。もちろんOKしてあたしたちは食堂に行った。 クリちゃんはアジッサの炒め物をあたしはカツ丼を食べていた。 「ぎひひひひ、クリリン。となりいい?」 そう声をかけるとクリちゃんの隣にゴリラのような女がドシッと座った。誰よ・・・? 「あっ、姉さん。どうぞ」 姉さん!?このつるぴかなデカ女がクリちゃんと血がつながってるなんて・・・ あたしは信じられなかった。カパッ、するとナッパは下品な口をあたしの前で開けて言った。 「あたいナッパ。こいつはあたいのダぁーリンのベジータよん」 441 :愛蔵版名無しさん ♀ :03/01/16 23:09 ID:??? 伝説の龍の前で告白した男女には永遠の愛が約束されるという・・・ 「ときめきヤムチャリアル 其の四『ラブラブって私語だもん!!』」 あたしは笑いをこらえるのに必死だった。こんなゴリラと付き合う男もいるのだ。かわいそ。 「よろしくナッちゃん」 なりゆきであたしたち4人はいっしょにご飯を食べることになった。 あたしは何気なくベジータのほうを見たんんだけどビックリしてしまった。 「腕食ってるー!!」 ムシャムシャとベジータは腕を食っていた。間違いないあれ腕だよ。もしかして殺人・・・ 落ち着け、落ち着くのよ、あたしはなんとか平静を装いながら119番した。 しばらくするとなんだか食堂全体がざわざわと騒ぎはじめた。いったいなんだろ? 「キャー、サタン様ー!!」 どっかの女生徒が叫んだ。サタン・・・?誰それ?あたしはクリちゃんに聞いてみた。 「なんなの?クリちゃん、サタンって?」 「えっ、さ、サタン様ですよ・・・有名財閥のミスター家の長男で・・・私たちの学校の 生徒会長。おまけにスポーツ万能、成績優秀、容姿端麗の三拍子揃ったお方ですよ、キャッ」 顔が赤い、クリちゃんもなんだか興奮してるみたいだ。 「ついでにサタン様の弟ミスターポポ様も無口でクールなバスケットマンよん」 横からナッちゃんがつけくわえる。あたしは群集のなかからサタンとかいう男を見つけだした。 ヒゲよ、ヒゲだわ、ヒゲヒゲヒゲヒゲヒゲヒゲ・・・あたしの中でヒゲ警報が鳴り出した。 一目惚れってほんとにあるんだ・・・だってあたしはヒゲに弱いんだもん。 サタンはあろうことかあたしの方に近づいてきた。やばいって今日のあたしはフェロモンだわ。 「見かけない顔だね、もしかして転校生かな」 「はい、あたいナッパ。三年生です」 あんたじゃないわよ、あたしはナッパのハゲ頭を蹴飛ばした。 「あ・・あたしヤムチャです。」 「ヤムチャか、いい名前だ・・・ダイナマイトパーンチ!!」 サタンに殴られあたしは食堂の机を壊しながら壁までぶっ飛んだ。 「キィー!!あんな女にサタン様が愛の告白を!!!!!!」 ラブイズフォーエバー、あたしってばモテモテだわ。