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ヤムチャの進化論


1 名前:loki :2003/01/17 01:26 ID:.cuhiM2Q   
ヤムチャの進化論
第1話:省みるヤムチャ

ヤムチャは思った。
(俺の繰気弾・・・一体何が悪かったのだ!?)
そう、あの天下一武道会でシェンに技を当てたにもかかわらず、その直後の反撃であっさりやられた事。
例えその相手が神様だったとしても、ヤムチャの気持ちを苛立たせていた。
(俺の気を全て集めたのに。・・・悟空は気を集めて、超かめはめ波のような威力を出していたのに)
ヤムチャはその理由を自分でも判っているつもりだ。その気を集める方向が、悟空はその威力に、ヤムチャはそのスピードと操作性に気を集めているのだ。愚痴愚痴言ったところで、根本から違うジャンルの技と言ってもいいのだ。
(威力が足りない。それでは幾ら相手に当てた所でなんのダメージにもならない。)
ヤムチャは悔しさの余り涙した。
(俺の限界は・・・この程度なのか!?)
ヤムチャは過去を振り返り、今までの自分の闘った相手と、自分が今まで見てきた悟空の闘いを思い出した。
(そういえば、悟空は俺がかないもしなかった占いババの所のミイラくんを一撃の下で倒していたな・・・)
(それに、天下一武道会で二度も優勝したあのアックマンにさえ・・・!?)
ヤムチャはそう思いかけ、何かの閃きを感じた。
(そうだ、アックマンだ。奴の技・・・奴の技は、確かどんな小さな悪の心でも増幅し、爆破させる技だった。悟空のような奴以外には絶大な威力を発揮する。だが、見た限り技自体の威力、スピード共に無いようだ・・・)
(だが、もし、俺の繰気弾にアックマンのアクマイト光線の特殊能力が付加されたなら・・・?)
俺は、力こそ最弱だが、最強の戦士に成れる!!
ヤムチャそう思った。もう、俺をヘタレなんて言わせない。
そう自分に言い聞かせ、ヤムチャは占いババのもとへ旅に出た・・・。




2 名前:loki :2003/01/17 01:26 ID:.cuhiM2Q   
ヤムチャの進化論 第2話:占いババへの挑戦(1)ドラキュラマン戦

(1/4) ヤムチャは考えた。
(当然、アックマンの手がかりを見つけるとするなら占いババのもとへ行くべきだろう。もしそこにいなくても、占って貰えばいいんだしな。)
そう思いたったら即断でヤムチャは占いババの宮殿へ向かった。
到着してみると、相変わらずごつい奴らがケガをして帰っていく所だった。
(俺も・・・昔はこいつらのようにやられたんだよな。)
ヤムチャは過去を振り返りながら占いババの宮殿へ入っていった。

「久しぶりだな。ババ様」
「おお、ヤムチャ・・・だったかのう?何用じゃ?」
「アックマンの居場所を教えて貰いたい。・・・もちろん金は無い。」
「ひっひっひ。つまり、わしらの選手5人と闘う、という事じゃな?」
「ああ。まさか断らないだろう?」
「もちろんじゃとも。ピッコロ二度も倒した悟空ならいざ知らず、お前にただで教える気もせんしのう。」
明らかに占いババの声はあざ笑っていた。
(舐めやがって・・・)
「望む所だ!さぁ、俺1人で全員倒してやるぜ!」
ヤムチャはそういうと構えをとった。
「ドラキュラマン出でよ!」
ババ様がそういうと奥から一匹の蝙蝠が飛んできた。
武舞台まで来るとその蝙蝠は人間の形に変身し、勝負の前の踊りを踊っていた。
(奴は、あの頃のクリリンを余裕で倒していた。だが、今の俺なら!)
「よし!!試合開始っ!!」
ババ様のしゃがれた声が武舞台の上に響き渡った。


3 名前:loki :2003/01/17 01:27 ID:.cuhiM2Q   
(2/4) 試合が始まると同時にドラキュラマンは蝙蝠に変身し、ヤムチャの回りを飛び回った。昔は速いと感じたドラキュラマンの速さだが、今は大して速いとは感じなかった。
だが、思ったように攻撃は当たらない。
突きや蹴りをいくら撃てども、ドラキュラマンには当たらないのだ。
蝙蝠の特性だ。直線的な動きは読まれてしまう。暗闇の中で生きる蝙蝠には他の獣と違って、向かってくる物体などを関知する特殊なレーダーが備わっているのだ。
(あの時はプーアルとウパのコンビでニンニクと十字架という弱点をついて勝っていた。それをつかれなければ基本的に奴は強いのではないか!?)
ヤムチャは相手に隙をつかれないよう注意しながら考えをめぐらせた。
(ニンニクと十字架・・・それを使わずしてこいつには勝てないのか?)
ドラキュラマンはヤムチャの手の届かない空中で旋回をしている。勝利を確信しているように「キキッ」と一声鳴いてさらに上空に舞い上がった。
(・・・否!今の俺が勝てないはずがない!)
手のひらに気を貯め始めた。繰気弾を撃つためだ。
(考えろ・・・直線的な動きは読まれてしまう。ならば!!)
手のひらの上で繰気弾が出来上がった。だがその形は球状のそれではなく、形の定まらない、不安定な気の塊であった。
(イメージしろ。形は、何も球だけしか作れないハズはない。)
さらに気を込め、イメージをふくらました。最初ぐにゃぐにゃとしていた気の集合体がだんだんと形作られて行った。
それは次第に婉曲した棒状の物へと形を変えていった。



4 名前:loki :2003/01/17 01:27 ID:.cuhiM2Q   
(3/4) 「こ、これは・・・」占いババは目を疑った。弟の亀仙人は気を放出する『かめはめ波』得意技としていたが、気を一点に留め、しかも形を変えるような事など、出来ない。いや、考えもしなかったはずだ。
(どうやら、弟の奴の弟子は全て弟を超えてしまったようじゃのう。)
占いババは何やら楽しげに含み笑いをしながら闘いの行く末を見守った。
ヤムチャの手には、完全に繰気弾が出来上がっていた。
「いっけぇ!!」
ヤムチャは変形した繰気弾をドラキュラマンへ投げつけた。
だが、その軌道は読まれ、難なくかわされてしまった。
(キキッ!無駄だ無駄だ!)
ドラキュラマンは勝利を確信した。もう奴には闘う術は残っていまい。後はゆっくりじわじわと血を吸っていけば俺の勝ちだ!



5 名前:loki :2003/01/17 01:27 ID:.cuhiM2Q   
(4/4) そのドラキュラマンの気配のゆるみをヤムチャは感じ取った。「それはどうかな!?」
「な、なにぃ?!」
ドラキュラマンは不意に背中に激痛を覚えた。先ほどかわしたと思ったヤムチャの繰気弾が背中に刺さっていたのだ。
「直線的な攻撃が効かない蝙蝠を倒すには、楕円を描くブーメランが一番なのさ!」
ヤムチャは蝙蝠の特性を見抜き、それに一番適した形、つまりブーメランの形に繰気弾を変形させていたのだ。
俊敏さを優先した為に耐久度の少ない蝙蝠の形態ではその一撃が致命傷となった。
「く、くそぉう・・・」
ドラキュラマンは地に伏せ、そのまま動かなくなった。
(なるほど。投げたエネルギー弾を手元に自動的に戻ってくる程度のコントロール力に押さえ、その分を攻撃力に回したか。あれでは蝙蝠形態でなくともドラキュラマンでは敵うまい・・・)
占いおババはそう瞬時に技の本質を見抜いた。
「ほっほっほ。そんな技をいきなり出していいのかね?こっちにはまだ4人もおるのじゃぞ?」
「俺は、自分を磨く為にこの場にきているんだ!今の俺を見切られたとしても、5分後の俺を見切らせはしない!」
ヤムチャは自分に言い聞かせるようにそうおババに告げ、気を引き締めなおした。
(残り、4人・・・・。)





6 名前:loki :2003/01/17 01:28 ID:.cuhiM2Q   
ヤムチャの進化論 第3話:占いババへの挑戦(2)透明人間スケさん戦(1/4)「さぁ!二人目をだしな!・・・おっと、もう来ていたようだな。」
武舞台には誰もいない。だが、確かに誰かの気を感じる。
「ふぉっふぉっふぉっ!前より気配を読むことは出来るようになったようじゃな!」
(タネのばれた手品を見せてるようで少し味気ないがのぉう)
おババはゴホン、と咳払いをし、「あぁ〜ああ〜」と発声練習をした後に声をあげた。
おババにとっては自分の美声(?)を唯一発揮出来るのがこの「スケさん」戦なのだ。その声には艶と力強さがありありと聞こえた。
「試合始め!!」
(前の時、俺はクリリンの機転と武天老師様の鼻血とブルマのチチに助けられたんだよな・・・情けない!)
よく考えてみたら見えないのなら見えないなりの闘い方があったはずだ。手も足も出ない、と諦め掛けた昔の自分を悔いた。
(今の俺には・・・出来る!)
ヤムチャは全神経を費やし気配を探った・・・。そして試合が始まると同時におババは歌いだしていた・・・



7 名前:loki :2003/01/17 01:28 ID:.cuhiM2Q   
(2/4)スケさんはヤムチャの様子をうかがっていた。作戦どおりババ様は試合早々歌いだしてくれたお陰で気配を悟られる事は無い。気もしっかりと隠している。自分の場所がばれる、そんな事はない。あとはゆっくり料理するだけだ・・・。あのジジイの鼻血で負けたという過去を払拭するためにも、最高の勝ちを収める。
じわりじわりと小技を重ね、少しづつ体力を奪い、倒す。一撃の決定打は無いまでも敵を倒すには事足りる。これが老獪というものだ!
スケさんはすでに頭の中で勝利の方程式を組み立てていた。
よっぽどのことが無い限り、自分が負ける事は無い。それはあのヤムチャに負けた試合の後の訓練や、その後の実戦などから来る確固たる自信であった。
じりじりと距離を詰める。一気にはつめない。あくまでゆっくりとだ。
スケさんの履いている靴はオーダーメイドの透明な専用靴だ。その靴も少しの音を立てないように工夫をしている。
靴を履いた上から靴下を履いているのだ。これはアメリカで意気投合した特殊部隊の友人から教えてもらった方法だ。
こうすればほぼ完全に足音を消せるのだ。何も抜かりは無い。口元に笑みがもれる。それをスケさんは手で抑え、一拍置いて気を引き締めた。
勝利の笑みは、まだ早い。自分には、死角など無い。目は、自分の存在に気づく事が出来ない愚かな獲物を捕らえている。
その獲物・・・ヤムチャは誰もいない空を無様に殴っていた。馬鹿め・・・体力が減るだけだ・・・。
だが、無駄だと悟ったのか、ヤムチャは突然動きを止めた。そして、何らかの構えをとったとき、状況が一変した。
―――空気が、震えてる!?


8 名前:loki :2003/01/17 01:28 ID:.cuhiM2Q   
(3/4)ヤムチャが気を一点に溜め始めたのだ。当然、ドラキュラマンを倒した技、繰気弾だろう。だが、見えない自分に当てる術は、無い!スケさんはそう判断し、作戦通り進める事にした。
あと数歩。ヤムチャまで届く。それくらいの距離まで近づいた。それと同時にヤムチャの両手に2つの繰気弾が完成した!
「喰らええ!!」ヤムチャは両方の繰気弾を放り投げた。スケさんのいる位置とは全然逆方向だ。何をやっている!スケさんはほくそ笑んだ。
だが、次の瞬間スケさんの顔に驚愕の色が浮かんだ。
繰気弾が・・・武舞台の上を2つの繰気弾が旋回しながら、一つは右回りで少しづつその円を中心から広げていき、もう一つは左回りで少しづつその円の動きが縮まっていく!?
こ、これはまずい!当たれば潜水艦のソナーの様に自分の場所が知られてしまう!!場所がしれてしまったなら、自分の力だけでは勝てる訳もない!!
ここで三沢問題だ。
@頭がよくてハンサムなスケさんはグッドアイデアを思いつきこの危機をかっこよく乗り越えるAババ様やドラキュラマンが『待ってました!』というよくあるアニメのように助けに来てくれる
B避けられない。現実は非情である選びたいのはAだが・・・


9 名前:loki :2003/01/17 01:29 ID:.cuhiM2Q   
(4/4)スケさんはババさまを見た!しかしババ様は歌に酔ってトリップしている!スケさんはドラキュラマンを見た!しかしドラキュラマンはのびている!
と言うことは・・・頼れるのは自分だけか・・・考えろ・・・考えるんだ!!
スケさんは自分の頭に自分の助かる道を尋ねてみた!『返事がない。ただの屍のようだ』
答えB・・・B・・・B・・・現実は、非情である。・・・あ、結局、脇役は絶対にBしか選択肢ないんだね・・・。(YES!YES!YES!・・・OH MY GOD!)スケさんは眼の前に見えた妖精の幻覚に対し、「今行くよ・・・」と呟いた・・・。ガコン!という大きな音と共に繰気弾がスケさんの頭に突き刺さった!!
そのぶつかる音と共にヤムチャは即スケさんがいるだろう方向へ攻撃を開始した。
その耳はスケさんのすり足で歩く音、吐息、全ての物音を聞き取っていた。
「喰らえ!」ヤムチャは渾身の力を込め、飛び蹴りをした。
バキッ!!大きな音と共におばばのすぐ真横を風が通りすぎ、そして後ろでドサっと、何かが倒れる音がした。
(・・・スケさん、もっと根性出して時間稼ぎせんかい・・・)
おババは「チッ」っと舌打ちをした後に「それまで・・・」と力無く呟いた。
何よりもおババにとっては歌が中断された事が残念でならなかった・・・。



10 名前:loki :2003/01/17 01:29 ID:.cuhiM2Q   

ヤムチャの進化論 第4話:占いババへの挑戦(3)闘う干物ミイラ君戦
(1/3)
「次は誰だ?あのミイラくん、て奴なのか?」
ヤムチャはババさまにそう聞いた。どうやら移動などせず、このまま外の武舞台で闘うようなため、念のために聞いてみたのだ。
「悪魔の便所がのう・・・今、詰まってしまって使用できんのじゃ・・・。」
(何が詰まったんだよ。何が。)
ヤムチャはそう思ったが口に出さずにしておいた。そうこうすると、奥から全身包帯に巻かれた大男がゆったりとやってきた。
「よう。誰かと思えば、俺にぼろくそに負けた弱虫くんじゃないか。」
ミイラ君は開口一番そういって大きな声で笑い出した。
「ふん。相変わらず全身怪我してるようだな。おっと、すまない。それがお前の普段着だったんだな。似合ってるぞ。その見事なダサさがな!」
ヤムチャも負け時と口でやり返した。
(ひっひっひ。宿命の対決と言う奴じゃのう?果たしてヤムチャはリベンジを出来るかのう?今のミイラくんは昔のミイラくんとは一味違うぞい?)
おババはそう思いながら試合開始の合図をした。
「試合はじめぇぇい!」




11 名前:loki :2003/01/17 01:30 ID:.cuhiM2Q   
(2/3)開始早々、ミイラくんは速攻ダッシュで間合いを詰めた。「!!早い!」
ヤムチャは俺のスピードに驚いたようだな!それはそうだ。そうでなくては修行した甲斐が無い。
ミイラくんは口元に笑みを浮かべながらそう思っていた。
ミイラくんの繰り出したスピードに乗ったパンチが見事にヤムチャの腹に一撃を入れた!
「!ッカハァ!!!」
ヤムチャは小さいうめき声をあげ、そのまま片ひざをつき、口から胃の中の物を逆上させていた。
「こいつ・・・強い・・・!」
「どうしたどうしたどうした!!俺の力はこんなもんじゃないぞ!!」
座り込みそうになっていたヤムチャをミイラくんは蹴り上げた。血が飛び散る。もはや一方的な試合だった。ヤムチャは最初の一撃で内臓をやられたのか、動きに精彩が欠けていた。無論ミイラくんはヤムチャのそんな状況などお構い無しにラッシュを仕掛けてくる。
「は!口ほどにも無い。」
ぼろ雑巾のようになったヤムチャを放り投げた。もはや立つことも敵わないだろう。そう、ミイラくんは思いババ様に試合を止めるように言おうとした。
だが、ヤムチャは立ち上がった。すでに片腕は折れ、頭からの出血も酷いものだった。口からも血が漏れ出す。
「・・・立ち上がってどうする気だ?」
「腕を折られ、身体もうまく動かない・・・だが、俺にはまだ・・・貴様に突き立てる牙がある!」
そして右腕に全ての力をこめ始めた。
「ふん。この期に及んでまたその技・・・操気弾か!!」



12 名前:loki :2003/01/17 01:30 ID:.cuhiM2Q   
(3/3)ミイラくんは構えた。「いいだろう。その最後の力、受け止めてやる!」
格闘家の誇りがそうさせた。ヤムチャという、敬意すべき戦士の最後の技なのだから。
もしも自分をこの技で倒せたとしても、この後さらに二人いる。その二人を倒す事は、今のヤムチャには無理なのは目に見えて判っている。つまり、まともに戦った最後の相手として、最後までヤムチャに付き合わなければいけない。そうミイラくんは思ったのだ。
「食らえ!これが、俺の最後の・・・・操気弾だぁ!!
おおよそ、大人が腕を広げたくらいの大きさの操気弾が向かってきた。
(大きい!)
ミイラくんはそれを真正面から受け止めた。もの凄い力に、押される!!土俵際に追い込まれたとき、ミイラくんも最後の力を振り絞り、拡大操気弾を力でねじ伏せた!
「・・・ふっふっふ・・・」
思わず笑いがこみ上げてきた。今までで最高の戦いが出来た。そうミイラくんは思った。
残念だ。こいつの願い、叶えてやりたいが・・・立場上、そうもいくまい・・
「ヤムチャ・・・。負けを認めろ。」
ミイラくんはヤムチャにそう、静かに、そしてはっきりとそう告げた・・・・。


という夢を、開始五秒でヤムチャにやられたミイラくんは見ていた。
「次の相手は誰だ!こんな雑魚じゃ歯ごたえが無いぜ!」
ヤムチャは、敗者に対してなんの敬意も持っていなかった・・・・。




265 :loki :03/02/15 02:31 ID:tooVBlHh 

ヤムチャの進化論 第5話:占いババへの挑戦(4)

(1/4)「さぁ!次の奴、出てこい!」

ヤムチャはそう、おばばの館の方へ向かって叫んだ。

感じる・・・。押さえきれない程の気を持つ奴の存在を・・・。

今までの奴とは比べ物にならない、そんな相手の存在を・・・。

「ひっひっひ・・・。顔見知りと闘う所までくるとわのう。」

「何!?俺の、知ってる奴だというのか・・・?この気を持つ奴が・・・?」

この気は・・・。確かにどこかで感じたことがある。・・・いや、忘れようにも忘れられないな。この気は!!

「出てこいよ!!天津飯!!」

その声に反応するかのように、おばばの館から出てきたのはまぎれもなく天津飯、その人だった。

「ふふふ・・・。こんなところで会うとはな。奇遇だな。」

「天津飯・・・お前・・・」

「何故ここにいるのか?少々路銀が乏しくなってな。ここで用心棒もどきのようなことをやっているのさ。」

「いや、俺が聞きたい事はそんな事じゃない!!」

ヤムチャは堪えかねたようにそう言った。

「お前・・・化け物だったのか!!三つ目だし!」

「違うわ!!えぇい、気にしてる事を・・・もうお前と話す事などない!勝負だ!!」

「望む所だ!足を折られた恨み、俺はまだ覚えているのだからな!!」

そうして天津飯とヤムチャの宿命の対決が始まった!!







266 :loki :03/02/15 02:32 ID:tooVBlHh 

(2/4)

「ふふふ・・・ヤムチャよ。悟空にはあっさり見切られたがな・・・。お前にこれが見切れるか!!」

天津飯は全身の力を一点に集中した。

「はあああああああああああああ!!!」

「!!こ・・・これは!!」

天津飯が苦しそうな顔をしている。一体、どんな技を!?

ヤムチャはその異様な気配に驚きを隠せなかった。

「ぬぬぬぬ・・・・!!おおおおおおおっ!!!」

その苦痛が頂点に達したような時、天津飯の身体に変化が起こった。背中に何かが生えて、きているのか!?

「うぉおおおおおおおおおお!!!」

天津飯の最後の叫び声と共に天津飯の背中に生えた4本の腕。もとの二本合わせ、合計6本の腕が天津飯の背中から生えてきたのだ!!

「そ、それは・・・!?」

「ふふふ。お前はこの技の元技すら見たことが無かったな。この技の名は四妖拳・・・いや、今は手が六本だから六妖拳か。

悟空にこの技を破られてからというもの、修行を重ね、ようやくこの六妖拳が完成したのだ!もう悟空が相手でも、手も足も、尻尾もださせん!」

あっけにとられているヤムチャに天津飯は自慢げに話していた。

「て、天津飯・・・」

額に三つ目、そして六つの腕をはやす天津飯。その姿はまるで・・・蜘蛛男のようだった!!

「ふふふ・・・驚いているようだな!さぁ、これから三倍のパンチをお見舞いしてやるぜ!!」

天津飯が地を蹴った!!







267 :loki :03/02/15 02:32 ID:tooVBlHh 

(3/4)

「くっぅ!?」

ヤムチャは苦戦を強いられた。上下左右、どこからか襲いかかってくるその手の動きを完全に見切ることは出来なかったのだ。

身体の自由を奪おうと肉薄してくるその六本の手を払おうと必死になっていた。

(く・・・このままじゃ・・・間合いを、取らなければ!)

ヤムチャは手に気を貯め、天津飯のすぐ目の前に繰気弾を産み出した!!

「BRAKE!」

その言葉と共にヤムチャがパチン、と指を鳴らすとその繰気弾が激しい光と音をたてて爆発した!!

「っ!!!」

一瞬で起こったその出来事に、対処できなかった天津飯の目が眩んだ隙をつき、ヤムチャは間合いを広げた。

二人の間に一陣の風が過ぎ去っていった。

「・・・楽しい攻撃をしてくれるじゃないか!ヤムチャ!!」

「お前もな!天津飯!!」

(あんな技を思いつくなんて、天津飯・・・お前の格闘センスには恐れ入るぜ・・・・だが!)

「俺は、お前に勝つ方法を考えついたぜ・・・!悪いが、この勝負、もらった!!」

「ほう?ヤムチャよ・・・そんなへらず口をまだたたける余裕があるというのか・・・ならば・・・この技を見てさらに驚くがいい!!」

その言葉とともに天津飯の身体が4つに増えた!

「ふふふ・・・この技は知っているだろう。そう。四身の拳だ。これでもう、お前は隠れる事も、逃げる事も、この12の目と24の腕がゆるさん!!

こうなってしまったら前みたく優しくはないぞ。どうやら分身すると少し、凶暴になってしまうらしくてな。死んでしまっても悪く思うなよ・・・・なぁに、ドラゴンボールですぐ生き返らせてやるさ!!」

6本の腕を持つ天津飯が4人・・・。ヤムチャはすでに天津飯が人間を捨てているのだと言うことを確信した。







268 :loki :03/02/15 02:32 ID:tooVBlHh 

(4/4)

「4人に別れたか・・・天津飯、お前が4人なら・・・・俺は・・・・!!」

ヤムチャはかめはめ波を地面に撃ち、砂埃をたてて己の身を隠した。

「無駄だ!この12の目から逃れることなど出来ぬ!!」

確かに天津飯の12の目は上空に飛んでいくヤムチャの姿をしっかりと見ていた!

「冥土の土産だ!俺の最高必殺技で葬ってくれるわ!!」

全ての天津飯の全ての手がぼんやり光を出していた。その手を三つの目一つ一つの前に気孔砲の構えをとり、上空へ飛んで行ったヤムチャに照準を合わせた!

「喰らえ!俺の六妖・四身の拳・気孔砲!!!!」

12本の衝撃波の柱が、武舞台の上に現れ、ヤムチャめがけて突き刺さろうとしていた!!

大音響の中、上空のヤムチャの姿は跡形もなく消え去っていた。

「くくくく・・・ふふふふ・・・はぁはっはっはっはっはっは!!跡形もなく消しとんじまった!」

砂埃の舞う武舞台の上に天津飯たちの笑い声だけが響いていた。

だが、1人の天津飯の身体が宙に浮かび、武舞台の上から弾き飛んだ瞬間、天津飯たちの笑い声が凍り付いた。

「そ、そんな馬鹿な!?ヤムチャは・・・たった今・・・!?」

そんな天津飯の言葉を裏切るかのように砂埃の先、人影が現れた・・・。

それも一つではない。二つ、いや、三つ!?

その影はだんだんと増えていく。

砂埃が消え去ったとき、そこにいたのは、12人のヤムチャ達であった・・・・・。

その中の1人が口を開いた。

「さぁ天津飯・・・選べ!!」

ヤムチャは一息ついてからその続きを叫んだ。

「『あにぃ』でも『にぃや』でも、好きな呼び方で呼んでやる!」、と。





・・・・・・続く