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ウーロンとピッコロ大魔王



364 名前:ハンター ◆kwnurxPg [sage] 投稿日:04/02/14 00:22 ID:7kGTdP.o
炊飯器の中から現れたピッコロ大魔王を倒すためにゴクウ、テンシンハン、亀仙人の
三人が立ちあがった。
だが、奮闘むなしく返り討ちにあいゴクウ達大ピンチ。ゴクウ達が死ねば、地球の運命は
ヤムチャの手に委ねられることになる。
この地球の危機を救えるのは、ゴクウたちの戦いを見ていたウーロン達だけであった。

「お、おいプーアルどうするんだ」
ウーロンが落ち着きの無い声でプーアルに尋ねた。
「僕達で何とかするしかない。大丈夫、作戦ならある」
「ヤムチャと俺とプーアルの三人で何が出来るって言うんだ、俺達だけでピッコロを倒せるわけ無いだろ」
「ウーロン、僕達がピッコロを倒す必要は無い。ゴクウさん達を助けるだけで良いんだ。
あの人達さえ生きていればピッコロを倒すチャンスは幾らでもある」
狼狽するウーロンとは対照的にプーアルは落ち着いていた。ヤムチャもプーアルの意見に満足そうに頷く。

「そうだな俺達がピッコロを倒す必要は無いか」
「その通り。じゃあ時間が無いから簡単に作戦を説明するぞ。
ウーロンとヤムチャ様が囮になってピッコロ大魔王の注意を引き付ける。その間に僕が
ゴクウさん達を助けだす。これだけ」
ヤムチャがプーアルの意見に頷く、了解の合図だ。だがウーロンはプーアルの意見に
全く賛成の態度を示さない。


365 名前:ウーロンとピッコロ大魔王[sage] 投稿日:04/02/14 00:24 ID:7kGTdP.o
「ちょっと待った。何で俺が囮役なんだ、危険度最高級じゃねえか」
「時間が無いんだ、文句は後で聞く」
「後が無くなるかもしれないから文句言ってんだよ」
「良し、行くぞウーロン、ヤムチャ様」
「あ、ちょっと待てプーアル」
プーアルとヤムチャがウーロンの話しを最後まで聞かずに飛び出して行った。
ウーロンは少し遅れて隠れていた物陰から飛び出すと、ヤムチャの後を追うように走り出した。

「くっそー覚えていろよプーアルめ。ウーロンさまを怒らすと後が怖いんだぞ」
「ウーロン、言いたいことはわかったが、プーアルがそろそろゴクウ達の近くに辿り着く。
文句は後にして、俺達は派手にピッコロの注意を引こうぜ」
「わかったよ。じゃあ行くぞ変化!」
ウーロンは腕をクロスさせるといつものお気楽声で、巨大なゴキブリに変化した。
その時、場の空気は変った。突如現れた巨大なゴキフリに全員が目を奪われた。ピッコロだけでなく、
ヤムチャやゴクウ達も余りの事に、口を大きく開けて巨大なゴキブリを一心に見つめている。
囮は成功した。ピッコロの注意は完全にゴクウ達から逸れた。

このチャンスをプーアルが逃すはずがない。プーアルはピッコロの意識がウーロンに
向いている隙に腕を縄に変化させると、ゴクウ達の腕や足に縄を絡ませて、自分の方へ少しづつ
引き寄せて行った。時間が余り無いので、遠すぎても駄目であるし、
近すぎればピッコロに見つかってしまう。ウーロンが変化できる時間は五分間。五分以上たつとウーロンは
一分間の休憩を取らない限り変化は出来ない。

366 名前:ウーロンとピッコロ大魔王[sage] 投稿日:04/02/14 00:26 ID:7kGTdP.o
テンシンハンと亀仙人はすぐに救出できたが、ゴクウを救出するのには時間が掛かった。
ゴクウを救出できた時には、ウーロンが変身してから四分以上経っていた。それにゴクウの
怪我が酷い。意識はかろうじて残っているが、すぐに病院で診てもらう必要がある。
プーアルは飛行機に変身すると、ゴクウ達を乗せてキングキャッスルから離れていった。
ゴクウ救出作戦は成功した。ヤムチャも自慢の逃げ足で、とうにこの場から逃げ出していたし、
犬の王様達もゴクウ達がやられるやいなや、この場から逃げ出していた。
こんな危険なところに残っている者は誰一人としていなかった。ウーロン以外は。

怒りの形相でピッコロ大魔王はゴクウたちを探している。逃げられたことに気づいたのだ。
現在、キングキャッスルにいる人間はピッコロとウーロンの二人のみ。
ヤムチャはいないプーアルもいないゴクウ達もいない。
乾いた土と倒壊した建物が辺りにはあるだけ。ウーロン、この時になってようやく
見捨てられたと気づいた。

「あいつら、囮役の俺の事を全く考えてなかったな。ピッコロと二人きりで一分間なんて
自殺するのと同じような物じゃねえか」
ピッコロがエネルギー波で周りをなぎ払う。凄まじい衝撃でウーロンの身体が宙に投げ出される。
地面にぶつかった後も、勢いあまってどこまでも転がって行った。
変身できるようになるまで後三十秒。何とかしてそれまでピッコロに見つから
ないようにしなければならない。
「もう駄目、もう動けない痛すぎるっつーの」
ウーロンは仰向けになって全てを諦めていた。もう死んでも良いやと考えている。


367 名前:ハンター ◆kwnurxPg [sage] 投稿日:04/02/14 00:28 ID:7kGTdP.o
後少しだけ我慢すれば良かったのに、我慢ができない、そこがウーロンの弱さだった。
「ピッコロさーん、僕はここですよー。さっきのゴキブリ、あれは僕が変身したんだよー
悔しいだろ、ゴクウ達はもうここにはいないぜざまあみろ」
自暴自棄と成ったウーロンはもう止められない。ありったけの暴言を叫びピッコロを挑発する。
身体に走る激痛のおかげで一種の錯乱状態になっていた。

「悔しかったら出て来やがれ、ウーロン様が何時でも相手になってやるぜ」
ふいにウーロンの頭を誰かが捕んだ。そこにいたのは憤怒の表情のピッコロ大魔王。
「そうか貴様が全ての元凶か」
ウーロンの顔から血の気が引いた。自分が馬鹿な真似をしていた事にようやく気がついた。
「もしかして私の言葉でピッコロ大魔王様の気力を上げられてしまいましたか」
「ああ、もう限界突破だよウーロン」
変身できるようになるまで後五秒、タッチの差でウーロン死亡。覚悟を決めたウーロンの脳裏に
走馬灯が流れる。
「良い人生じゃなかったけどそこそこエロイ人生だった、心残りは山ほどある死にたくない」
未練がましいウーロンにピッコロさんの捌きの鉄槌が下る。手に力を込めて首をへし折ろうとしたその時、
どこからか飛んできたパンツアーファーストの弾がピッコロさんの頭部を直撃した。
「ウーロン、早くこっちにこい」

368 名前:ウーロンとピッコロ大魔王[sage] 投稿日:04/02/14 00:31 ID:7kGTdP.o
「ヤムチャ、本当にヤムチャなのか」
「時間が無い、早くこっちに来い」
ピッコロが先程のパンツアーファーストの痛みで頭を抑えて蹲っている隙に、
ヤムチャの元へとウーロンは走って行った。

「ヤムチャ、逃げ出したかと思ったぜ」
「このヤムチャ様が仲間を見捨てるわけないだろ。ちゃんと途中で思いなおして戻ってきたぜ」
「それは仲間を見捨てたと言うんだぞ、わかってるんだろうな」
ウーロンの突き刺すような視線がヤムチャを貫く。
「細かいことは気にするな、じゃあこの場から逃げるぞ。こんな事も
あろうかと、切り札を用意していたんだ」
ヤムチャは腰につけていたホイホイカプセルを使って、地味なエアバイクを一つ出した。
「これに乗って逃げる」
「ちょっと待てヤムチャ。そんなしょぼいエアバイクでピッコロから逃げ切れるわけ無いだろ」
「大丈夫だ、このエアバイクは見てくれはアレだが、初速からマッハ四は出せる。
ちょっと音速の壁がきついかも知れないが我慢してくれ」
「俺の身体はお前みたいな超人じゃねえんだよ、一般ピープルが乗れるもの持って来い」
「これ以外にピッコロから逃げる方法は無い諦めろ」
ヤムチャはウーロンの首根っこを掴んで強引に自分の前へと座らせた。
「そういえば俺はもう変身できるようになってたんだ、自分で何とか逃げれるから今すぐ降ろせ」
「ゴーーーーーーーーー」

369 名前:ウーロンとピッコロ大魔王[sage] 投稿日:04/02/14 00:33 ID:7kGTdP.o
ヤムチャは満面の笑顔を浮かべてスロットルを回した。
ウーロンがロケットに変身してその場から逃げ出したのは、ほとんど同時だった。
ヤムチャの姿が一瞬で消えた。
音速の壁を突破したヤムチャは息も出来ずに眼前に迫り来る生涯物を前にして、
始めてこのエアバイクの欠陥に気づいた。
「曲がれねえ」

何処か遠くから爆発音が聞こえてきた。ウーロンはすぐにヤムチャの乗ったバイクだと直感的にわかった。
「危なかった」
ウーロンはしみじみと思った。味方に殺されてはたまったものじゃない。
「それにしても今回は大変だった、もうこんな危険な事は二度としたくないぜ。
ま、後は優雅に空を飛んで亀ハウスにまで帰るだけだ。ピッコロはゴクウ達が倒せば良いだけだしな」

その後、ゴクウの指示でカリン様の元へ飛んで行ったプーアルは、カリン様から仙豆を貰い
ゴクウ達の怪我を治癒させた。怪我の治ったゴクウは、すぐさまキングキャッスルに舞い戻り、
見事ピッコロ大魔王を打ち倒した。
ちなみにピッコロ大魔王最後の言葉は「あの豚め、絶対に許さんぞ」であった。
数年後、天下一武道会でマジュニアと名乗る武道家がウーロンを見るなり襲い掛かったと言う。