×

[PR]この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。

">remove
powerd by nog twitter




もう一つのセルゲーム

 

711 名前:もう一つのセルゲーム[sage] 投稿日:03/06/17 10:37 ID:???
「こんどの試合で多分セルゲームは終わる
 そいつが負ければもうおめえに勝てる奴はいねえからだ…」

「だ、誰なんだ一体…じらすなよ…」

「だがオラはさっきおめえと闘ってみて
 やっぱりそいつならおめえを倒せると思ったんだ」

「何!?」

「だからオラはすべてを任せて降参した…」

「と言う事はそいつはきさまはもちろんわたしより強いとでも言うのか?」

「ああ」

「くっくっく…
 では聞こうかその存在する筈もない者の名前を…」

緊張が走る。その場にいる全員が、悟空の次の言葉を待った。
不安と期待を抱きながら…

悟空は仲間達のいる岩山に視線を向けると、躊躇う事無く叫んだ。

「おめえの出番だぞ ヤムチャ!!」

712 名前:もう一つのセルゲーム[sage] 投稿日:03/06/17 10:39 ID:???
悟空がその名前を口にした瞬間、周囲の空気が凍りついた。
クリリンはこの世の終わりとばかりに口を半開きにして持っていた仙豆を取り落とし、
トランクスは明後日の方向を向いたまま動かない。
天津飯は聞き間違えである事を祈りながら沈黙、16号はOSを巻き込んでフリーズした。
流石のべジータ、ピッコロも言葉もなく呆然とその場に立ち尽くしていた。
「ふざけるな! 何を言うかと思えばヤムチャだと!?
 冗談もいい加減にしたらどうだ、孫悟空」
永遠に続くとも思われる重く、長い沈黙を破ったのはセルだった。
バカを言うなとばかりに、殺気に満ちた眼で悟空を睨む。
「ご、悟空、気は確かか?」
あまりにも無謀な発言に、ピッコロが狼狽しながら悟空に尋ねる。
他の者も一様に「信じられない」という視線を悟空に向けた。
「みんな、大丈夫だ。
 ヤムチャはやってくれる!」
悟空はうろたえる仲間達をどうにか落ち着かせると、ヤムチャを送り出した。
「頼んだぞ、ヤムチャ!」
「…ああ!!
 戦闘に巻き込まれないように、みんな離れていてくれ」
ヤムチャは力強く答えると、セルへと向かって行った。
「『戦闘に巻き込まれないように』だと…くくく、お笑いだな。
 そんな心配はしなくていい、一瞬でおまえは粉々になるのだから」
セルがヤムチャを嘲笑う。
そして、場所を遠くに移した悟空達を再び睨みつけた。
「孫悟空…わたしははっきり言って失望したぞ。
 途中で勝負を投げ出すばかりか、
 こんな、気も全く感じられないような雑魚にすべてを託すだと?
 一撃で消し飛ばしてやる!地球ごとな!!」

713 名前:もう一つのセルゲーム[sage] 投稿日:03/06/17 10:41 ID:???
セルはヤムチャに向き直ると両腕に気を溜め、ヤムチャに渾身の気孔波を放った!
「クズめ、粉々になれぇッ!!」
だが、セルの放った気孔波はヤムチャの手のひらに吸い込まれて消えた。
「はぁーーっ!!」
「何!?こいつは…エネルギー吸収式の人造人間!」
「ヤムチャは、今までのヤムチャじゃねぇ。
 ドクター・ゲロの研究所にあった資料を元に、
 カプセルコーポレーションで、人造人間として生まれ変わったんだ!」
「ふ、それがどうした、気孔波が通じないなら肉弾戦でバラバラにするまでだ!」
セルは一瞬のうちにヤムチャとの間合いを詰め、
「カラミティエンド!」と言ったかどうかは定かではないが、
手刀一閃、軽々とヤムチャを吹き飛ばし、ヤムチャはそのまま岩山に激突した。
「ふん、一撃で気絶か、つまらん」
セルが倒れているヤムチャの近くに降り立つ。
その瞬間、ヤムチャが突然目を見開いて飛び起き、セルに抱きついた!
「な、何だと!?」
「油断したな、セル…足元がお留守だぜ」
「…ちぃっ、エネルギー吸収式に改造したのは、わたしを自爆の間合いに誘い込む為か!」
「俺を殺した奴の真似をするのは癪だが…今はこれしか地球を守る方法がないんだ!」
「おのれえええぇ―――!!!」
ボン!!
ヤムチャはセルを巻き込んで自爆し、セルはコアもろとも粉々になった。

714 名前:もう一つのセルゲーム[sage] 投稿日:03/06/17 10:44 ID:???
「な、だから大丈夫だって言ったろ」
悟空は爽やかに笑って、クリリンに親指を立てて見せた。
「で、でも悟空…何でヤムチャを改造したんだ?
 ヤムチャはもうドラゴンボールじゃ生き返れないし…
 それにセルの隙を突くだけとはいえ、実力差はあまりにも大きかった。
 今回はうまくいったから良かったようなものの…
 こんな事言うのも何だけど、16号の方が適任だったんじゃないか?」
「ああ、オラもそう思ったんだけどさ、
 研究所から人間ベースの改造資料しか持ってきてなかったから、16号は改造出来なかったんだ。
 それとヤムチャが、『人造人間になれば、俺でも楽に強くなれるかな?』なんて言ってたからな。
 あいつなんだかんだ言って、今まで何の活躍もしてねぇし」
「悟空さん、さりげなく酷い事言いますね…」
トランクスがぼそりと呟く。
爆発中心部近くの崖の上から、ヤムチャの手首がぼとりと落ちた。

FIN