まぶしく照りつける夕焼けの中を
224 :作者の都合により名無しです :02/10/02 17:35 ID:MEh4+a1q
まぶしく照りつける夕焼けの中を、日々の戦いに疲れたヤムチャが歩いているわけよ。
一人前のZ戦士といえども、やっぱ恋もしたけりゃ遊びもしたいお年頃なわけよ。
けど戦いの日々にそんな甘えた感情はクチに出せないわけよ。んなもんだから、
ついついうつむいて歩いちゃってるわけよ。いじらしい男を演出するわけよ。
なんだか段々と気分が沈んできちゃうわけよ。どうにも夕焼けは、さみしさ増幅装置なわけよ。
可憐な溜め息をふう、とついた途端、ドン、と誰かにぶつかっちゃうわけよ。
あ、ご、ごめん! 突発的自体に弱いヤムチャは慌てて相手を見上げるわけよ。
そしたら目と鼻の先にブルマの顔があるわけよ。ヤムチャは彼女に会えて嬉しいやら、悲しいやら
こんな沈んだ顔を見せて悲しいやらで困っちまうわけよ。だもんだから、ついいつものように、
他人に感情が分からないように、表情をムッと消しちゃうわけよ。器用じゃないのよ。
そしたらあなた、それなのにあなた、ブルマが突然、ヤムチャの頭をやさしく撫でてくれるわけよ。
ヤムチャ化とか言われるのがいやなのよね、元気出しなさい、って。その瞬間、ヤムチャの中で、いろんな想いが
堰を切ってあふれ出ちゃうわけよ。いきなり、うわぁあああん、と泣き出して、ブルマの
胸の谷間に飛び込むわけよ。ブルマは驚きつつも、そっと不器用な、さみしがりやの男の子に
彼女最愛の恋人べジータを送り込むわけよ、べジータは俺を1撃でしとめると、ブルマを
暖かくて大きな腕で抱きしめるわけよ。夕陽はふたりの足元にひとつだけの影を作るわけよ。