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地獄の狼

 

 

53 名前:地獄の狼[sage] 投稿日:03/09/04 22:56 ID:???
その距離、百万キロメートルとも言われている蛇の道。その過酷なロードをゆくのは四人のZ戦士。
足取りは順調に思えた。一人を除いて・・
「ヤムチャ! もっと早く飛べないのか!?」
「ちっ・・少しは見込みがあると思えば・・・。俺は先に行くぞ!」
ピッコロは飛んでいってしまった。それに連れ添うように、天津飯と餃子も行ってしまった。

置いていかれたヤムチャ。息を切らし、胸を押さえている。
「こんな長いの、無理だっつーの!」
そのままヤムチャは地獄へ堕ちて行った。蛇の道を落ちれば、すぐに地獄へ辿り着けるのだ。

「これが地獄かぁ・・・」
針山、血の池、金棒を持った鬼、ステレオタイプの地獄がそこにあった。
「新入りかい?」
背広を着た若い鬼が話しかけてきた。弱そうだが、逆らわないのが身のためだ。
「えぇ、一応・・・」
「ちょっと今空きがなくてですね・・・ホラ」
周囲を見回すと、血の池で熱燗を酌み交わす旧ピッコロ大魔王とレッド総帥。
鬼に殴られて嬉しそうに悶えるブルー将軍。針山で昼寝をしているナッパとラディッツ。
地獄とは名ばかりで、皆楽しそうである。これは人数オーバーしてもムリはない・・・そう思うヤムチャ。

「じゃあ、オレは?」
「出てって下さい。もうすぐ地獄の増築工事が終わりますが、待てないでしょ?」
「それどんくらいかかるんだ」
「あと数日ですが・・・」
「それなら待つよ」