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ドラゴンボールΩ


234 :ドラゴンボールΩ :02/12/08 23:50 ID:??? 
其一

あのセルゲームから一年。
悟空の犠牲によって世界は平穏を取り戻していた。
セルを倒した悟飯は、学者になるという夢を叶えるために、勉強の毎日を送っていた。
ベジータやクリリンそしてピッコロもそれぞれ穏やかな日々を送っており、天津飯と餃子も共に
あてのない旅に出ていた。

さて、その頃ヤムチャは…。

「ハァッ、セイ、トリャ!」
ヤムチャの拳が唸る。同時にヤムチャを囲んでいた三人の男達は、軽々と吹っ飛ばされた。
「ぐぅぅ……つ、強い。こいつは強すぎる」
「あ、兄貴! コイツはやべ〜よ〜」
「じょ、冗談じゃない! こんな化け物とやってられるかよ!」
男達は蒼白な表情でヤムチャを見る。ヤムチャは余裕の表情で構えを解いた。
「もう金輪際、盗賊から足を洗うと誓え。そうすれば命だけは助けてやる」
ヤムチャは兄貴と呼ばれた男の前へ歩み寄り、目の前で男達を吹き飛ばしたその拳を握り締めた。
「どうする? それともまだやるか?」
「ひ、ひぃぃぃ〜」
ヤムチャの軽い脅しは効果抜群だった。
男達はその手に持っていた刀を放り出すと、蜘蛛の子を散らすように逃げ出した。
「ふぅ。依頼終了と。お〜い爺さん。終わったぜ」
ヤムチャが声をかけると、森の奥から一人の老人が現れた。
老人は歩み寄るとヤムチャの両の手を握り、感激のあまりに涙を流しながら礼を言う。
「本当に助かりました。村の者を代表して礼を申し上げます。いや、これで村も平和になりますぞ」
「礼はいいさ。こっちも仕事だしな。それより約束のものは?」
「はい、こちらが礼金になります。そしてこちらのカプセルには、一か月分の食料を入れておきました」
「まいどあり。それじゃ爺さん達者でな」
「本当にありがとうございました」


235 :ドラゴンボールΩ :02/12/08 23:51 ID:??? 
其二

ヤムチャは森の中を歩きながら、先ほど貰った礼金を数えていた。
「ひい、ふう、みい…っと。よし、これだけあれば、また数ヶ月は暮らせるな」
満足そうにヤムチャはうなずいた。
ヤムチャは旅に出ていた。
セルの脅威が去った後、ヤムチャは改めて自分を鍛えなおすべく武者修行の旅に出ていたのだ。
人造人間たちとの戦いで、自分がいかに非力かを思い知った。
それはベジータがナッパと共に地球を襲ったときから感じていた事である。
鍛えても鍛えても、上には限りがないことを知った。
そして地球人としての限界にも気付きつつあった。
(昔は俺も、さっきの奴らと変わらなかったんだよな)
その昔、盗賊として悪さをしていた自分を思い出す。
あの頃から比べると、ヤムチャは格段に強くなっていた。
地球人の中ではクリリン、天津飯に次いで三番目の強さだ。
それでも、サイヤ人には遠く及ばなかった。
悟空、ベジータは愚かまだほんの子供の悟飯にさえ、ヤムチャは遠く及ばない。
ベジータとブルマの子であるトランクスも、いずれはサイヤ人の血を発揮しヤムチャを追い抜くだろう。
ナメック星人であるピッコロにもかなわない。
ヤムチャはこれまで表には出さなかったものの、常に強い嫉妬とコンプレックスに苛まれてきた。
必死の努力をあっさりと追い抜くサイヤ人の強さ。
ヤムチャにはそれが許せなかった。
(強く…強くなりたい。サイヤ人にも引けを取らないほどの強さを)
拳を硬く握り締める。悔しかった。
それゆえ、ヤムチャはセルゲームの後、プーアルを亀仙人に預け、一人修行の旅へと出たのである。
ゴォォォォォォ。
突如空を裂く轟音に、ヤムチャは我に帰った。
空を見上げると、頭上を巨大な円盤が通過していく。
「あ、あれはフリーザ達が使っていた宇宙船! まさかまた奴らが…」
ヤムチャは宇宙船を追うべく駆け出した。