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ライバル



「どういうつもりだ?ヤムチャ」
ヤムチャの前に立つ三つ目のハゲは現れるなり言い放った。
ここは西の都からかなり離れた荒野。ヤムチャは目の前の男…天津飯にいきなり手紙で呼び出されたのだった。
ノートの切れ端のような無愛想な手紙には『会いたい』とだけしか書かれていなかった。
出した天津飯本人も気づいたか、あとで場所と日時と名前を書いた手紙がまた投函されていたが…。
「はぁ…?
…おまえこそどういうつもりだ?もう二度と会わないとか言ってオレを呼び出すなんて」
『久しぶりだな』の一言すらなく、いきなりのわけのわからない問いに困惑気味のヤムチャ。
飲みに行こうだなんて誘う奴でもないことはよくわかっているし、何より目の前の彼は明らかに殺気だっている。
「恨まれるようなことをした覚えはないんだが…。ん?さては恋の相談か…?ははぁん。
お前さんもいよいよ女性に…」
冗談で場の空気を和らげようとするヤムチャだったが…。
「ふざけるなっ!!」
「ひぃっ!!」
額に無数の血管を浮き出させて天津飯は吼えた!あまりの気迫に荒野全体の空気がビリビリ震えた。
「お前……あのときなぜ『あの力』を使わなかった!?使っていればヤツに勝てたというものを……!!」
「!? …気づいて……いたのか」
静かに天津飯を見据えるヤムチャ。
「ふっ…。しょせん、オレは引き立て役だしな…。目立つ役柄じゃねぇよ…」
「バカな…じゃあ何か?お前、あのとき殺されて本望だったというのか…?真の力の一片も出さず…」
「…そうは言ってないさ…。だが……そういうお前も…なぜ力を隠したままだった!?」
「……やはり…気づいていたか。いや…そう思ってお前を呼び出したんだけれどな」
ニヤリと悲しげに微笑む天津飯。
「まさかお前ここでオレとその力を使って戦うつもりじゃ……。」
「そのまさかだ」
「バカよせ!!あの力は……ようだな界王さまにも絶対使うなと言われたじゃないか!!」
「お前は納得できるのか!歴史の表舞台で真の力を発揮できなかったというこの悔しさ!
おそらく悟空やピッコロ、ベジータたち…連中はオレたちがヘタレだと思ったままなんだぞ!!
クソの役にも立たない、ただの脇役だろうってな!!
あいつらだけじゃない…!やつらの取り巻きですら…オレたちをバカにしているに決まっている!!」
「天津飯…お前……。」
「ヤムチャよ……。あの恐ろしいと言われていた魔人ブウの気…。一度でも凄いと思ったことがあるか?」
「………。」
「ふふん。答えはオレと同じだろ?
いわば……オレたちはすぐにでも宇宙1になれるのだ!!…あの力を使えば!!」
「オレには興味がないね……」
「なにっ!?」
「しかし……お前を止めるためになら使おう!あの力を!!」
「その気になったようだな!!勝負だっ!ヤムチャ!!」

「ハァァァァァ……!」
天津飯がよくあるように力んでパワーを溜めている。
「大地が震えている……!」
ヤムチャもよくあるように驚きを表現している。
「ヤムチャよ……!この姿をお前に見せるのは…二度目だな!!」
「できればごめんこうむりたいところだったがなっ」
「あんっ♪」
ボコッボココッッ!ボコココッ!!
天津飯の背中から2対、4本の腕が生えてきた!あと胸から2本。
「ぐぅおおぉぉ……」
さらにつるつるの頭と体中には無数の目が浮き出てくる。
体は灰色に変わっていき、気は邪悪そのものとなっていく!!
「超三つ目星人か…。そのキモイ姿は二度と見たくなかったが……」
「真・天津見参!!」
「キモイ姿で何カッコつけてんの…。それより、お前、餃子には許可をとったんだろうな?その姿になるって……」
天津飯を直視できないヤムチャは不自然に空を見上げながら言う。
「ヤツは……ヤツは……もうオレの愛する者ではないのだ……」
「え…じゃ…じゃあ…」
「あいつオレを裏切って……ぅわぁぁぁぁん……」
「フン…お前がこの力を使うって言ったのもそのためか…。餃子に気持ち悪いからどんなことがあってもその姿になるなって言われて封印してきたんだよな?
だから、そのせいで死んでしまっても後悔しない…って」
なぜか説明口調で話すヤムチャ。
「そういうことだ!この姿でなければ使えない数々の技を披露しよう!さぁお前も真・ヤムチャになれ!」
「いいだろう!!キサマの目は節穴だッ!!」
「!?」

==回想シーン==
「なんとまぁ驚いた……ゥウェッ…ゲゲゲーー…」
「界王様!大丈夫ですかッ!」
「と…とにかくもとに戻ってくれ…。
うーむ。超三ツ目人に超美白人……それと無関係に覚醒か…。」
「無関係なんですかっ!?オレ!?何か狼牙人とかじゃないんですか!?」
「生粋の地球人なんじゃろ?おぬし……」
「じゃあ何です?この変身は……!?」
「知らん」

「ぅぉおぉぉぉぉぉぉッ」
「地球が震えている!!
ぜ…全身から黒い体毛が…!!耳の位置が頭の上部に移動し……
よ…要するにネコ耳というヤツか…?め…目がランランと輝き……
バカな…。鋭い牙と爪が生えてゆく……
こ…こ…これは…まさに狼そのものだっ!!」
天津飯がなぜか状況を解説しだした。
「はぁはぁ……!解説ご苦労。見たことあるくせに」
「男の戦いに言葉は不要!!結果が全てを証明するはずだ!!行くぞ!ヤムチャ!!」
「さんざん喋っていて今頃その台詞かよ!天津飯!」

==回想シーン==
「いいか…その変身…二度とするでないぞ。特に天津飯」
「なぜです?」
「(キモイから…と言ってしまえば納得しないじゃろから)
その力はあまりにも邪に満ちており、不安定すぎるのじゃ…。もし地上においてその力を行使したのなら……宇宙は滅ぶ……
(とか言っておけば使うまい)」
「わ…わかりました…」

「ウザッ!回想シーン!何でこんなところで入ってくるんだよっ!」
「スキあり!沈攻砲!!」
天津飯はそう叫ぶとズボンを脱ぎはじめ下半身をあらわにした。
「グローーーッ!えぇぇぇぇ!?…何それぇぇ!?いゃあああっ!」
『それ』から巨大なエネルギー波が放出された!
(よけれないし…はねかえせない!!ど…どうすれば…こ…これだっ!)
「狼牙太陽拳!!」
カッ……まばゆい光が荒野を照らす。
間一髪でヤムチャは沈攻砲を避け、地上へと降り立った。
「はぁはぁ…危なかったぜ!あと一瞬遅かったら宇宙のチリにされていたぜ…。」
「…へ?…なんで?」
「狼牙太陽拳…!この姿でしか使えないが、ぶっちゃけ普通の太陽拳とは何ら変わりはない!」
「だったら何でさっきの避けれるんだよ!」
「知るか!」
「知らないのォ!?」

==回想シーン==
「ヤムチャさま……。その姿にはもうならないでください」
「なにっ。何を言うんだ。プーアル。この姿になれば超サイヤ人の悟空を上回る力を…」
「その力には…何か不吉な力を感じるのです…。杞憂ならばいいのですが…」
「そうか…プーアルがそういうなら使わないでおこう…」
「ヤムチャさま…」
「使わず何とか生き残る方法を考えるよ…人造人間との戦いで……」

「またかよっ!回想シーン!!」
「スキありっ!雲光砲」
そう叫ぶと天津飯はプリティなお尻をヤムチャの方に向けて気張りだした!
「はっ」
ブフンッ!!ガスが天津飯のア**(略)。
「なっ!?何だこれは!!」
「はっはっはぁーー!逃げても無駄だ!どこまでも追いかけていくぞ!
少しでも吸えばあの世行きだっ!おまけにガスだから気功波で相殺は不可能だっ!手がないな!ヤムチャ」
「くそ〜〜!汚いやつめ!」
雲光砲に追いかけられ、宙を逃げ惑うヤムチャ。
「こうなったら……狼牙かめはめ波!!」

==回想シーン==
「だからその狼には二度とならんでと言ったじゃないですか!?」
「…しかし…このままではブウに食われてしまうぞ!!」
「っつーかその姿はキライなんですよ!!」
「え…?」
「そうですよ!ボクがキライなだけだから!」
「な……なんでだよ……」
「ケモノくさいから」
「お前が言うかぁ!?」

ヤムチャが天津飯を嘲笑する。余裕の笑みで、邪悪な狼の笑みで。
しかしヤムチャの目には光るものがあった。
回想シーンでいやなことを思い出したのだろう。
「ふふっ……お前の技…その程度か……」
「いや…お前……どうやって雲光砲を……」
「……答えは簡単だ。
オレの……オレの苦しみに比べたら貴様の苦しみなど……
貴様の苦しみなど微々たるモノだからだっ!!
微 々 た る も の だ か ら だ!!」
「……ワケわからん……。
まぁいい。じゃあ、オレの最強の技を見せてやる!
威力はざっと新気功砲の10000倍!沈攻砲の5倍!雲光砲の2倍!
………満香砲だッ!!」
「何っ!?」
天津飯はまんぐり返しの格好になると、足を◇の形にして気を溜め始めた。
「な…なんだ!この莫大な気は!!さっきまでの技とはケタ違いだと思う」
「はぁはぁ…待たせたな!!
くらえっ!満香砲………ッ!!!」
グシャっ!
ヤムチャの膝蹴りが天津飯の顔面にヒットした。
「まんぐり返しになっているキサマは……
……ス キ だ ら け だったぜ!」
大したことないことを偉そうにほざくヤムチャ。

「おのれ……」
「あれ。気を失ってねぇのか?タフだな……」
「こうなったら………♪んこ♪んこ♪んこ乱れ撃ちだぁボヶェエァlちqfvdpgptr!!!!」
凄い体勢(記述できない)になり雲光砲、沈攻砲、満香砲をたてつづけに撃ちまくる天津飯。
「オラオラオラオラ!!!雲光砲!満香砲雲光砲沈攻砲雲光砲満香砲雲光砲沈攻砲満香砲雲光砲沈攻砲雲光砲ちこんこちまこうほうほう!まこんこちんうこうこんうんまんうん!!ほう!!」
「ぐわぁぁぁぁぁッッ!!くそ……こうなったら……アレしかない……
 狼 牙 繰 気 弾 !!」
「そうくると思っていたぜ!」
「思っていたの!?」
「ウソです」
「ウソかよっ!」

ドンッ!!
繰気弾が天津飯に命中した!!そうである。天津飯はあまりに技を連発するものだから、自在に移動できる繰気弾はおろかヤムチャの姿すら確認できていなかったのである。
頭に血が上りすぎていた天津飯の弱点をうまくついたヤムチャの機転であった!

「げっ!全然効いてねぇーー!」
「よくもやってくれたなァァァ!!オラオラオラ!雲光砲!満香砲雲光砲沈攻砲雲光砲満香砲雲光砲沈攻砲満香砲んこ雲光砲沈まこ攻砲ちん雲光砲ちんちまこうほうんほこちんまこちほんこうんごほへぁんこうん!ほう!!
あーもうメンドくせーーーオラオラオラオラ!!」
「ぬぅぅう……!オレに一発もあたっていないが、このままではまずい!」
「はーっはっはっは!なすすべないな!!」
「よーし!お前がその気なら使わせてもらうぜ!最終奥義をな!
……裏 ・ 狼 牙 風 風 拳 ーーーッ!!」
「な……なに…!! ぅわぁぁぁ…」



こうして戦いは終わった……。

空を飛ぶヤムチャ。ワケのわからない戦いだったとはいえ、自分の力を存分に出して戦えたことは満足だった。自然に口元が緩む。
そして腹の底から笑った。
「はっはっはっは……楽しかったぜ!天津飯!やっぱりオレにはこれが似合っている!!
これがオレのやり方だぜ!」

一人荒野に取り残された天津飯は苦笑する。
「ふっふっふ……まいったぜ。ヤムチャ……
くっくっく。まぁお前らしいといえ、お前らしいがな…
まさか……逃げやがるとはな……」
そして高らかに笑った。化け物の声がいつまでも荒野に響いていた……。




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