ヤムチャ編 最終章 アナザーワールド2

ヤムチャ VS  麦わら海賊団

最後に生き残るのは誰だ!? 

  

7.ナミの作戦再び

 

尻に大ダメージを受けてまともに歩けないヤムチャだが,行かねばならない。

ふらふら舞空術で舞い上がる。

島には巨大獣も生息しており,残りの連中を探るのは不可能に近い。

ヤムチャ「さて…どうしようか。この体じゃろくに走れないし。飛んで探し回るしかないな」

木々の上から慎重に探りながら島を巡回する。

情報では,あと長っ鼻に,動物1匹,女二人…。

ヤムチャ「戦闘に長けたヤツらはあの3人のようだしな…。

見つければこっちのもんだ。動物は,あの長っ鼻と一緒にいたぬいぐるみみたいなヤツだな。

まぁこいつは楽勝として…あとは女か。

海賊の女ってんだから,どうせゴッツイんだろうな。あ…そういや,あのカワイ子ちゃんはどうしたろ…」

ナミのことを思いだし,妄想にふけり出すヤムチャ。

そのとき,どこかから女性の声が。さきほどの女の声。

ヤムチャはケツの痛みもかまわず,その声の方向へ飛んでいく。

ナミ「た,助けて〜〜」

相変わらず,何かに逃げている演技をしているナミ。そこへヤムチャがまた現れる。

ヤムチャ「やっと見つけましたよ。お嬢さん!」

ナミ「あ!さっきの男前のお兄さん!」

ヤムチャ「え?えへへ…まあ自信ありますけど〜…」

ナミ「あの…あたし,あなたのお嫁になりますから,助けて下さい!」

ヤムチャ「え!?…いや…あの…えー……はい!」

ナミ「あたしたちの仲間が海軍を装った海賊に次々と捕まって…」

ヤムチャ「ほう?」

ナミ「…あ…あの…それでその海賊の船を」

ヤムチャ「それは大変だ!では貴方は海軍の船に保護してもらいましょう。さぁ」

ナミ「いえ…ですから…その船が……」

ナミの手をとり,浮き上がるヤムチャ。慌てふためくナミ。

ヤムチャはドスをきかせた声でナミをにらみ付ける。

 

ヤムチャ「そんなウソに何度もひっかかると思ったのか!?」

 

ナミ「ぃやぁぁぁぁ〜」

ぐぇぇぇぇぇ〜〜〜!!!!

ナミが強引に連れ去られる…直前。ヤムチャの痛々しい叫び声が…。

チョッパー「逃げろ!ナミ!」

チョッパーがトナカイの姿で突進してきて角でヤムチャのケツに攻撃したのだ。

地面をごろごろ転がり回るヤムチャ。

途中,地面に埋まっている石に腰を打ち付け,さらに痛みは激増した。

痛みは引かないが,ゆっくりと身体を起こし,涙目のままチョッパーをにらみ付ける。

逃げていくナミ。茂みからはあのウソップも飛び出し,ナミと一緒に逃げていく。

ナミ「ばかっ!何が女に弱そうよ!連れ去られるところだったじゃない!」

ウソップ「オレの作戦は完璧だった!!」

ののしりあいながら遠ざかっていく二人。おいかけたいが,先ずは目の前の敵だ…とチョッパーに向かい合う。

チョッパー「オ…オレだって戦うぞ!」

そう意を決してランブルボールをかみ砕く。

チョッパーはヒトヒトの実を食べたトナカイである。通常では,ヒト型→獣人型→トナカイ型と三段階に変形できる。

だが,このランブルボールという特殊なクスリをのむことで,さらに四段階の変身が可能となるのだ!

理由はすべて尾田理論で説明可能であるがここでは一切省く!!とにかくカラダの各部の特徴を強調できる変身なのである!!!

一方のヤムチャは,獣人型にもどった可愛らしいペットの風貌のチョッパーを完全に舐めきっている。

 

ヤムチャ「手刀一発で十分…」

チョッパー「重量強化(ヘビーポイント)!!」

ヤムチャ「え…?」

チョッパーの体がいきなりでかくなる!上半身の筋肉が盛り上がりまるで大男だ!ヤムチャに突進!

完全に油断していたヤムチャは,まともにタックルをくらい,チョッパーの真上に吹っ飛ばされる。

ヤムチャ「へぇ!やるじゃないか!でも…」

余裕のヤムチャ,宙でくるりと回転して体勢を立て直す。

チョッパー「診断(スコープ)!!」

冷静なチョッパー。頭脳強化(ブレインポイント)で脳を活発化し,ヤムチャが落ちてくる前に次なる手を打つために,弱点を探る。

チョッパー「いっぱいある!!」

ヤムチャは落下しながらチョッパーの頭を狙おうとする!…が!!

チョッパー「飛力強化(ジャンピングポイント)」

チョッパーの脚力がトナカイのそれよりはるかに強化され,その場から一瞬にして脱した。

ちょっと焦るヤムチャだが,腕で全身を支え地面に突き刺さる。

逆立ちの体勢のヤムチャ,その一瞬をチョッパーを見逃さず……

チョッパー「角強化(ホーンポイント)!!」

角のみが肥大化したチョッパー,狙うはヤムチャのケツ!!

判断が遅れたヤムチャは,残酷にもチョッパーの角のエジキになってしまった

ヤムチャ「の゙ぉ゙あ゙あ゙〜〜〜〜!!!」

絶叫のヤムチャ。ケツをおさえたままふっとばされていく。

ヤムチャ「おまえ…ゆるさねぇ…こうなったら,とっておきを見せてやらぁ!」

涙声のヤムチャ。

飛ばされながらも,ヤムチャはかめはめ波の構えを取り,一気に放つ!

ヤムチャ「波―――――ッ!」

まっすぐにチョッパーめがけるかめはめ波!

チョッパー「毛皮強化(ガードポイント)!」

もこっ…。チョッパーの体毛が増量し,丸っこいもこもこの体型になる。

 

ポウン…ッ!

 

ヤムチャのかめはめ波はまるでゴム風船のようにぽよ〜んとはじき飛ばされた!

少々強引でもすべては尾田理論で説明できるのである!

ヤムチャ「うそぉ!!???」

情けない顔をするヤムチャ。

ヤムチャ「あ……ぶはぁぁぁぁぁぁぁッッッッッ」

あまりのことで避けることも操作することも忘れ,自分のかめはめ波に吹っ飛ばされていく。ヤムチャの絶叫が遠ざかっていく。

チョッパー「か…勝ったぞ〜〜!!」

ヘナヘナと崩れ落ちるチョッパー。

 




次の話へ
インデックスへ戻る
長編インデックスへ戻る
トップへ戻る